ヘックスバーデッドリフトのバリエーションを徹底解説!

~目的別に使い分ける3つのフォーム~
筋力アップ、ヒップアップ、体幹強化など、目的に応じて効果的なトレーニングを選ぶことは、ボディメイクやパフォーマンス向上において非常に重要です。今回は、**安全性と効率性を兼ね備えた「ヘックスバーデッドリフト(Trap Bar Deadlift)」**の3つのバリエーションを徹底解説します。
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ヘックスバーデッドリフトとは?
ヘックスバーデッドリフトとは、六角形(Hexagon)のバー=ヘックスバーを使って行うデッドリフトのバリエーションです。通常のストレートバーと違い、身体の中心線上にバーを配置できるため、腰への負担を軽減しつつ、より自然な姿勢で動作できるのが最大の特徴です。
この特性を活かして、フォームのバリエーションを変えることで、刺激部位や目的を大きく変えることが可能になります。
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バリエーション①:高重量を上げるためのフォーム(バランス型)
特徴
• ストレートバーのデッドリフトより高重量を扱いやすい
• 股関節と膝関節をバランスよく連動させるフォーム
• 初心者から上級者まで取り入れやすい基本形
フォームのポイント
• 足幅は肩幅程度、つま先はやや外向き
• 胸を張り、背中を真っすぐにキープ
• 股関節と膝を同時に曲げながらしゃがむ
• 地面を「押す」意識で一気に立ち上がる
• 最後に肩甲骨を軽く寄せてロック
主に使う筋肉
• 大腿四頭筋
• 大臀筋
• ハムストリングス
• 脊柱起立筋
• 広背筋・僧帽筋(補助)
メリットと注意点
• 【メリット】安全性が高く、高重量を狙える
• 【注意点】骨盤が後傾しすぎると腰を痛めるリスクがあるため、背筋の固定が重要
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バリエーション②:ヒップヒンジ特化型(ルーマニアン風)
特徴
• 股関節伸展を主軸とした「ヒップヒンジ動作」を強調
• ハムストリングスや臀筋を集中的に刺激
• 姿勢改善やアスリートのパフォーマンス向上にも有効
フォームのポイント
• 膝は軽く曲げて固定し、股関節を後方に引く
• 背中を真っすぐに保ち、上体を前傾させる
• バーは身体の側面に沿って上下させる
• 立ち上がる際は、お尻を締める意識で股関節を伸展
主に使う筋肉
• ハムストリングス
• 大臀筋
• 脊柱起立筋
メリットと注意点
• 【メリット】臀部とハムストリングスへの集中した刺激
• 【注意点】膝が前に出すぎるとスクワット動作に近くなり、目的がぼやける
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バリエーション③:スクワット型(膝主導)
特徴
• 上体を直立に保ち、膝の屈伸を主導とするフォーム
• 大腿四頭筋への刺激を強調
• 腰部への負担を軽減しつつ、脚力を鍛える
フォームのポイント
• 上体をほぼ直立にキープ
• 膝を大きく前に出し、深くしゃがむ
• 股関節の動きは最小限に抑える
• 立ち上がる際は、膝の伸展を意識
主に使う筋肉
• 大腿四頭筋
• ハムストリングス
• 大臀筋(補助)
メリットと注意点
• 【メリット】大腿四頭筋への集中した刺激と腰部への負担軽減
• 【注意点】つま先と膝の向きを一致させないと膝関節にストレスがかかる
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大谷翔平選手も取り入れるヘックスバーデッドリフト
メジャーリーガーの大谷翔平選手も、トレーニングにヘックスバーデッドリフトを取り入れていることで知られています。彼は自身のInstagramで、約225kgのヘックスバーを使用したデッドリフトの動画を公開し、ファンの間で大きな話題となりました。 https://youtube.com/shorts/2BHj8t6Ml5Q?si=tyARqkP4kHzVq–7
このトレーニングは、彼のパワフルなプレーや怪我の予防に寄与していると考えられます。ヘックスバーを使用することで、腰への負担を軽減しつつ、全身の筋力を効率的に鍛えることが可能です。
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まとめ
ヘックスバーデッドリフトは、そのフォームのバリエーションによって、鍛える部位や目的が大きく変わります。以下に、目的別の使い分けをまとめます。
■目的別・フォームバリエーション解説
● 高重量を上げたい場合
• フォームの特徴:股関節と膝をバランスよく使う
• 主に使う筋肉:全身(特に脚と背中)
● ヒップアップを狙う場合
• フォームの特徴:股関節主導、膝は軽く曲げたまま固定
• 主に使う筋肉:ハムストリングス、大臀筋
● 脚力を強化したい場合
• フォームの特徴:上体を直立に保ち、膝主導でしゃがむ
• 主に使う筋肉:大腿四頭筋