「食べてないのに太るんです…」
「同じくらい食べてるのに、あの人は全然太らない…」
パーソナルトレーニングの現場で、この悩みは本当に多いです。
そして、こういう話を聞くたびに思うのは、
太りやすさは“意志が弱いかどうか”だけで決まるものではない
ということです。
もちろん食事管理は大切です。
ただ、同じ食事量でも結果に差が出る人がいるのは事実。
その理由の大きな鍵になるのが、今回のテーマである
✅ 基礎代謝量
✅ 腸内細菌
この2つです。
基礎代謝量とは、簡単に言うと、
何もしなくても生きるために使われるエネルギー(消費カロリー)
のことです。
寝ていても、呼吸をしている。
心臓は動いている。
体温も保たれている。
内臓や脳も働いている。
こうした「生命維持のための消費カロリー」が基礎代謝です。
基礎代謝は内臓や脳が中心と思われがちですが、
筋肉もエネルギー消費に関わっています。
基礎代謝量の約22%は筋肉で消費される
と言われています。
つまり極端な話、
筋肉量が多い人はそれだけで「燃える土台」が強い。
年齢によって基礎代謝量は変化します。
・子ども〜10代で上がっていき
・その後ピークを迎え
・大人になるにつれて徐々に下がっていく
という流れがあります。
ここでよくある誤解が、
「歳を取ると代謝が落ちる=年齢のせいだから仕方ない」
という考え方です。
確かに変化はあります。
ただ、基礎代謝が落ちる原因の1つには
✅ 筋肉量の減少
が関わっています。
つまり、年齢だけの問題ではなく
“筋肉が減る生活”をしているかどうかでも差が出ます。
「痩せたいから食事を減らす」
これは誰もが一度はやる王道ルートです。
ただし、運動せずに食事だけを減らすと、
体脂肪だけでなく、筋肉まで落ちやすくなる
これが非常に厄介です。
筋肉が減れば、基礎代謝も落ちやすくなる。
基礎代謝が落ちれば、同じ食事量でも太りやすくなる。
つまり、
食事制限だけ → 筋肉減る → 代謝落ちる → さらに痩せにくくなる
このループに入ってしまうわけです。
そして、もう一つ大事なポイントが
✅ 腸内細菌です。
腸内細菌は、人によって種類・バランスが違います。
この腸内細菌の状態によって、
同じ食事をしていても
・太りやすい人
・太りにくい人
という“体質差”が起こりやすくなると考えられています。
腸内細菌は、食物繊維などを分解する過程で
短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)という物質を作ります。
短鎖脂肪酸は、腸内環境だけでなく、
体のエネルギー代謝にも関わるとされています。
難しい言葉に見えますが、ざっくり言うと
“痩せ体質づくりに関係する物質”
という理解でOKです。
ここで注意点があります。
腸内細菌の話が出ると、
「ヨーグルト食べれば痩せるんでしょ?」
となりがちですが…
現場で見ている限り、そんな単純ではありません。
腸内細菌は人によって相性があります。
同じヨーグルトを食べても、
・合う人
・合わない人
が出ます。
つまり、腸活は大事だけど万能ではないということです。
じゃあ結局どうすればいいのか?
私がパーソナルトレーナーとして一番確実だと思うのは、
腸内細菌だけに頼るよりも、
✅ 運動で筋肉量を守る(増やす)
これです。
「やせる腸内細菌を探す」よりも
運動で筋肉量を増やし、代謝を高める方が確実です。
ダイエットで遠回りしないためには、順番が大切です。
①食事量を減らす前に「筋肉を落とさない仕組み」を作る
トレーニングを入れずに食事を減らすと、
筋肉が落ちて結果的に痩せにくくなります。
②体重よりも「体脂肪が落ちる形」を狙う
同じ2kg減でも、
脂肪が落ちた2kgと筋肉が落ちた2kgでは意味が違います。
③腸内環境は“プラス要素”として整える
腸内環境は大事。
ただし主役は「筋肉と食事」です。
まとめ:
同じ食事量でも痩せる人と太る人がいる理由は、
根性論ではなく、体の仕組みの差が大きいです。
特に大きいのはこの2つ。
✅ 基礎代謝量(特に筋肉量の差)
✅ 腸内細菌の状態
ただ、腸内細菌を完璧にコントロールするのは難しい。
だからこそ、
筋肉量を落とさず、代謝の土台を作ることが最優先
これが現実的で確実です。
「食べてないのに痩せない…」と悩んでいる方ほど、
やるべきは食事を減らすことではなく、
“筋肉を残すダイエット設計”に切り替えること
かもしれません。

