本当の体幹とは?お腹だけじゃない“動ける土台”のつくり方

体幹トレーニングという言葉、よく耳にしますよね。ただ「体幹=お腹」だと思っている方がまだまだ多いです。実際は、頭と手足を除いた胴体すべてが体幹。胸、背中、お腹、腰、そして背骨や骨盤を支えるインナーの筋肉まで含まれます。

とくに重要なのが、腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、横隔膜、骨盤底筋(こつばんていきん)。

これらがちゃんと働くことで、重たいものを持っても、走っても、腰が痛くならない身体が作れます。

だからこそ「腹筋運動=体幹強化」は不十分。

体幹の役割は、身体を大きく動かすよりも、

動きの中で姿勢を崩さず安定させること

トレーニング現場では、次のような内容を取り入れています。

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■ 具体的な体幹トレーニング例

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① デッドバグ(呼吸×インナー活性)

手足をゆっくり伸ばし、腰が反らないようにキープ。

「動きの中でブレない土台」をつくる基本です。

② バードドッグ

背骨の位置を変えずに、腕と脚を伸ばします。

腰が揺れる方はインナーが弱い証拠です。

③ スクワット(フォームを正しく)

背骨が安定していなければ、深くしゃがめません。

重りの有無に関わらず、体幹が育ちます。

④ デッドリフト

下半身と背骨の連動が身につき、

「身体を支える力」が一気に強くなります。

⑤ ケーブルプレス/パロフプレス

回旋(ひねり)に対して抵抗する能力を鍛えます。

ゴルフやテニスに効果抜群。

⑥ フロントブリッジ(プランクは短時間で質重視)

長時間耐えるのではなく、

肩・肋骨・骨盤の位置を整えることを優先します。

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体幹トレーニングのコツは…

・呼吸が止まらないこと

・腰を反らせて「できたつもり」にならないこと

・グラグラさせて誤魔化さないこと

そして、日常動作でも体幹は鍛えられます。

荷物を持つ、階段を上がる、走る。

そのすべてで背骨がブレないなら、それが体幹の成果です。

「お腹に力を入れておけばOK」ではありません。

必要な時にちゃんと働き、不要な時は力を抜ける身体。

これが一番強い。

しっかり鍛えれば、姿勢も変わり、ケガの予防にもなり、

トレーニングの重量も伸びます。

次回のセッションでは、体幹が正しく使えているかを一緒に確認していきましょう。

身体は必ず変わります。実感できるトレーニングを続けていきましょう。