
減量中でも「食べて落とす」。筋肉を守りながら脂肪を削る食事のコツ
減量中の食事というと、「とにかく量を減らす」「炭水化物は抜く」「鶏むね肉だけ」…そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。でも、それでは筋肉が落ちて代謝が下がってしまい、結果としてリバウンドしやすい体になってしまいます。
今回ご紹介するのは、筋肉をしっかり守りながら、体脂肪を減らしていける現実的かつ効果的な食事例。サラダチキンやサバ缶、白米、豆腐、キムチ、納豆といった身近な食材を使い、身体の回復や代謝、腸内環境まで意識した構成です。
■たんぱく質源は「低脂肪で消化に優しいもの」を選ぶ
筋肉を減らさず脂肪を落とすには、たんぱく質の確保が最重要です。体重1kgあたり1.6〜2.2gが目安とされる中、忙しい日常でも取り入れやすいのが以下のような食品です。
● サラダチキン
コンビニでも手軽に購入できる高たんぱく・低脂肪の代表格。調理いらずで手軽にたんぱく質を補給できます。味つけに飽きてきたら、キムチやポン酢を少し足すだけでも満足感が大きく変わります。
● サバ缶(水煮)
EPAやDHAなどの良質な脂肪酸も含むため、減量中の脂質源としても優秀。骨ごと食べられるのでカルシウムの補給にもなります。
● 豆腐(木綿)
植物性たんぱく質としての優秀さに加え、低カロリーで腹持ちも良く、減量期の定番。冷や奴に納豆やキムチをトッピングするだけでもバランスの良い一品になります。
■炭水化物は「質」と「タイミング」で差が出る
「炭水化物=太る」という誤解は未だに根強いですが、白米のようなシンプルな炭水化物は、筋肉を守る上で極めて重要です。
● 白米(150〜200g)
白米は消化吸収が早く、トレーニング前後のエネルギー補給として最適です。減量中でも150〜200g程度(茶碗1杯〜1.3杯分)を目安に取り入れることで、トレーニングの質が下がりません。極端に減らすと筋分解が進むリスクもあるため、タイミングと量の調整がポイントです。
■発酵食品で腸内環境を整える
筋肉を守り、脂肪を落とすには「吸収効率」や「ホルモンバランス」も鍵になります。そこで活躍するのが発酵食品です。
● 納豆
たんぱく質と食物繊維、さらにビタミンK2を含み、骨や血管の健康維持にも役立ちます。ご飯にそのままかけるだけでなく、豆腐や野菜と合わせるのもおすすめ。
● キムチ
乳酸菌が豊富で、腸内環境を整える代表格。辛味成分のカプサイシンには代謝促進作用も期待できます。サラダチキンや豆腐と合わせれば、味も食感もバランスよく仕上がります。
■実際の組み合わせ例
以下は、実際に筆者が減量中に取り入れたある1食の例です。
【例:減量中の夕食】
サラダチキン(プレーン) 100g
白米 150〜200g
サバ缶(水煮) 1/2缶
冷や奴(木綿豆腐 100g)+納豆+キムチ 茹でブロッコリー、ほうれん草のおひたし
この食事の良いところは、たんぱく質量が30〜40g確保でき、発酵食品と野菜で消化にも優しく、腹持ちも良いこと。そして何より、手間をかけすぎず、日常的に継続しやすい構成です。
特別なスーパーフードを使わなくても、スーパーやコンビニで手に入る食材でここまで整った内容が組めます。
■まとめ:制限するより「整える」減量食へ
減量中だからといって、無理に食事を我慢したり、栄養バランスを犠牲にしてはいけません。大切なのは、筋肉を削らず脂肪を減らす「栄養戦略」。
サラダチキンやサバ缶、白米(150〜200g)、豆腐、納豆、キムチといった手軽な食材を活かして、体調を崩さず・エネルギーを保ち・パフォーマンスも維持する食事を習慣化することが、長期的な成功につながります。