
『私が見た未来 完全版』を読んでみて思ったこと──7月30日の津波と「予知夢」の話
7月30日の朝、日本でも津波警報が出されたニュースを見て驚きました。震源はロシアのカムチャツカ半島沖で、マグニチュード8.7という大きな地震だったそうです。実際に津波も観測されて、岩手の久慈港では1.3メートル。北海道から沖縄まで、広い範囲に影響があったとのことでした。
そのニュースを見たとき、ふと頭に浮かんだのが、たつき諒さんの『私が見た未来 完全版』という本です。
「私が見た未来」って?
たつき諒さんはもともと漫画家の方で、昔「予知夢を見た」として話題になったことがあります。特に「2011年3月に大災害が起きる」と描かれていたことから、「東日本大震災を当てた」と注目されました。
そして、2021年に出版された『完全版』では、「2025年7月に、東日本大震災の3倍くらいの津波が来る」というような内容が新たに載っていて、ちょっとした騒ぎになっていました。
私自身、そんな話はどこかオカルトっぽいなと思いつつも、気になってしまって今年の7月に入ってからこの本を読んでみたんです。
7月5日の「何か起きるかも」騒動
本の中では「2025年7月5日 午前4時18分に夢を見た」とされていることから、「その日に何かあるんじゃないか」とSNSなどでざわついていました。
でも、結果的に7月5日には何も起きませんでした。とはいえ、月末になって今回の津波騒動があったことで、「やっぱり当たってるんじゃ…?」という声が再び出てきたようです。
たしかに「2025年7月」という点では一致しているけど、夢の中で語られていたのは「日本とフィリピンの間の海底が破裂して津波が来る」という話。今回の地震はロシアのカムチャツカ半島沖なので、距離的にもかなり遠いです。
津波の大きさも、本にあった「3倍の津波」というほどではなく、最大でも1メートルちょっと。私としては、「たまたま同じ月だっただけ」という印象でした。
当たった・当たってないよりも…
こういう話は、どうしても「当たった・当たってない」で盛り上がってしまいがちですが、個人的には「そういう情報がきっかけで防災意識が高まるなら、それはそれでいいのかも」と思っています。
私もこれをきっかけに、防災グッズを見直したり、避難経路を家族で確認したりしました。地震や津波はいつ起こるかわかりません。だからこそ、根拠がはっきりしていない情報だったとしても、行動するきっかけになるなら意味はあるのかなと。
ただ、やっぱり一番大事なのは、ちゃんとした情報をもとに落ち着いて判断することだなと思います。
最後に
『私が見た未来 完全版』を読んでみて、「この内容が全部本当かどうか」はわかりません。でも、「未来に不安を感じる気持ち」や「大切な人を守りたいと思う気持ち」が詰まっている本でもあると思いました。
不安になりすぎる必要はないけど、ちょっと意識を向けるだけでも、いざというときの備えが変わるかもしれない。そんなことを感じた、2025年7月の終わりでした。