クレアチンは本当に必要か?
2026年版・科学と現場から徹底整理
クレアチンは「飲むだけで筋肉が大きくなる魔法の粉」なのか。
それとも「最近は効かないサプリ」なのか。
答えはそのどちらでもありません。
クレアチンは、努力を拡張する装置です。
今日は研究データと現場経験の両方から、誤解なく、シンプルに整理します。
クレアチンの正体
クレアチンは体内、とくに骨格筋に約95%存在するエネルギー関連物質です。
役割はATP(瞬発的エネルギー)の再合成を助けること。
重いバーベルを押す瞬間。
短距離ダッシュの一歩目。
その“爆発的な出力”を支えています。
肉や魚にも含まれますが、加熱で減少します。
食事だけで1日5gを安定摂取するのは現実的ではありません。
「筋肥大に直接効かない」は正しい
2025年のニューサウスウェールズ大学の研究では、
・筋トレなし
・クレアチンのみ3ヶ月摂取
その結果、体幹筋量が約0.51kg増加。
しかしこれは筋線維増加ではなく、水分貯留による増加と判明しました。
つまり、飲むだけでマッチョにはなりません。
この事実は重要です。
幻想を持ったままでは、サプリは裏切ります。
では本当の価値は何か?
答えは「トレーニングの質」です。
2023年のメタ分析では、
クレアチン摂取群は非摂取群と比べ
筋力向上の確率が約6倍。
平均増加量は
・上半身+6.85kg
・下半身+9.76kg
重い重量を扱える
↓
刺激が増える
↓
筋肥大が進む
順番を間違えないことが大切です。
2025年 慶應義塾大学の回復研究
1日3g摂取で確認された効果。
・48時間後の筋力回復率 18.5%向上
・疲労 最大25%軽減
・筋肉痛は直後〜96時間まで有意改善
メカニズムは
・抗炎症作用
・抗酸化作用
・筋膜安定作用
クレアチンは“攻撃力”だけでなく、
回復力を底上げする。
これは長期成長に直結します。
さらに見逃せない効果
● ミオスタチン17%低下
筋分解のブレーキを弱める。
● 筋核細胞増加
筋肥大の潜在能力向上。
● グリコーゲン貯蔵量12〜23%増加
スタミナ改善。
● ワーキングメモリ向上
IQ換算約2.5ポイント相当。
● 代謝向上
体脂肪減少のサポート。
クレアチンは筋肉だけの話ではありません。
プラセボ効果という現実
研究では
・カフェインを飲んだと思うだけで出力3.5%向上
・ステロイドを飲んだと思うだけでベンチ9.6%向上
知識がパフォーマンスを高めます。
クレアチンを理解して摂ること自体が、
出力を引き上げる可能性があります。
正しい摂取法
● 摂取量
1日5gで十分。
7g以上に増やしても有意差なし。
● 種類
クレアチン・モノハイドレートが最もエビデンス豊富。
● タイミング
前後差はほぼなし。
重要なのは毎日継続し、筋内飽和を維持すること。
安全性
健常者では安全性が高いと報告されています。
腎疾患がある場合は医師相談が必要です。
通常量(5g/日)で重大な副作用はほぼ報告されていません。
現場での本音
本気でやる人ほど、クレアチンの恩恵を受けます。
なぜなら、
やらない人には増幅する努力がないからです。
クレアチンは“努力の拡声器”。
声が小さければ、何も響きません。
結論
クレアチンは
魔法ではない
だが、非常に合理的
飲むだけでは変わらない。
だが、正しく使えば確実に差が出る。
トレーニングとは「継続の科学」です。
クレアチンはその継続を加速させるツール。
幻想ではなく、構造を理解する。
それが本気の選択です。
積み重ねを信じる人にだけ、
クレアチンは味方になります。

