骨折と疲労骨折

骨折と疲労骨折は、骨の損傷という点では共通していますが、原因や特徴が異なります。

骨折

・定義:骨が完全にまたは部分的に断裂すること。

・原因:急激な外力や衝撃によるものが多い。

・例: 交通事故、転倒、スポーツ中の激しい衝突。

・症状:激しい痛み、腫れ、変形、出血、動かせない。

・診断: X線、MRI、CTスキャンなどの画像診断が主。

・治療:ギプスや副木による固定、手術による骨の整復や固定。

・リハビリ:骨の癒合を助けるために行われることも多い。

・回復期間: 骨の部位や損傷の程度により数週間から数か月。

疲労骨折

・ 定義:繰り返される微小なストレスや過剰な負荷によって骨に発生する小さなひび割れ。

・原因:長期間にわたる繰り返しの負荷やストレスによるもの。

例: ランニング、バレーボール、テニスなどの持続的な運動。

・症状:局所的な鈍い痛み、運動時の痛みの増加、腫れがあることも。

初期段階では痛みが軽度であり、休むと軽減するが、放置すると悪化。

・診断:初期のX線では見つけにくいことがあり、MRIや骨スキャンが有効。

・治療:安静、負荷の軽減、場合によってはサポート用具の使用。

骨の回復を促すために適切な栄養(特にカルシウムやビタミンD)を摂取することも推奨される。

・回復期間:数週間から数か月、通常は骨折より短いことが多いが、運動再開には慎重を要する。