
マルトデキストリンの効果と正しい摂取方法
〜パフォーマンスを支える糖質補給の基本〜
実際のトレーニング現場でもよく使用されるサプリメントの一つとして、その効果や使い方を詳しくご紹介します。特に高強度トレーニングや競技パフォーマンスを重視する方にとって、マルトデキストリンは信頼性の高い糖質補給源です。
マルトデキストリンとは?
マルトデキストリンは、トウモロコシやジャガイモ、米などのでんぷんを酵素で分解して作られる多糖類です。ブドウ糖が複数結合した構造をしており、消化吸収が非常に速いのが特徴です。
市販品の多くは粉末状で、無味無臭に近く水に溶けやすいため、プロテインやスポーツドリンクと混ぜて手軽に摂取できます。
主な効果とパフォーマンスへのメリット
1. 迅速なエネルギー供給
摂取後すぐに血糖値が上昇し、筋肉へのエネルギー供給がスムーズになります。これにより、エネルギー切れを防ぎ、パフォーマンスを安定して発揮することが可能です。
2. グリコーゲンの素早い回復
トレーニング直後に摂取することで、枯渇した筋グリコーゲンを迅速に回復できます。これにより、連日のトレーニングや試合でも疲労の蓄積を抑える効果が期待できます。
3. 筋合成を支援するインスリン反応
マルトデキストリンは血糖値を上げることでインスリンの分泌を促し、筋肉へのアミノ酸や糖の取り込みを促進します。これは筋修復と成長の促進につながる重要な作用です。
4. 胃腸への負担が少ない
他の糖質と比べて浸透圧が低く、運動中でも胃もたれや不快感が少ないため、継続的な摂取がしやすいのも特長です。
摂取タイミングと目安量・目的
マルトデキストリンの摂取量は体重によって異なります。以下は、体重1kgあたりの目安を基準にした活用例です。各自の体重や目的に合わせて調整してください。
▶ 運動前(30〜60分前)
目安量:体重1kgあたり約0.5g(例:体重60kgの場合=約30g) 目的:エネルギー準備・集中力維持
▶ 運動中(60分以上の運動や高強度トレーニング)
目安量:体重1kgあたり約0.25〜0.5gを15〜20分ごとに分割して摂取 目的:持久力の維持・エネルギー切れ防止
▶ 運動直後(30分以内)
目安量:体重1kgあたり1.0〜1.2g(例:体重60kgの場合=約60〜72g) 目的:グリコーゲン回復・筋修復の促進
摂取方法のポイント
水、スポーツドリンク、またはプロテインに混ぜて摂取するのが一般的です。 吸収速度を重視する場合は、固形食品と時間をずらして摂取する方が効果的です。 無味無臭に近いため、他のサプリメントと併用しても飲みやすく、習慣化しやすいのがメリットです。
使用時の注意点
一度に大量に摂取すると、血糖値の急上昇や消化器トラブル(下痢など)を招くことがあります。まずは少量から始め、体調を確認しながら調整しましょう。 糖尿病や血糖値に不安がある方は、必ず医師の指導を受けてください。 マルトデキストリンはあくまで糖質補給の補助的な手段です。食事の栄養バランスを整えた上での活用が基本です。 糖質であるため、摂取後は歯磨きなどの口腔ケアも忘れずに行いましょう。
まとめ
マルトデキストリンは、運動中の持久力維持やトレーニング後の回復をサポートする糖質サプリメントとして非常に有効です。エネルギー供給とグリコーゲン回復の両面から、競技力やトレーニング効率を高めたい方にとって、信頼性の高い補助食品といえます。
体重や目的に応じた適切な量・タイミングでの使用により、日々のパフォーマンスやコンディション管理に大きく貢献します。目的に合わせて無理なく取り入れていきましょう。