
減量中でも“強度を落とさない”ことの重要性|プッシュトレーニング実践記録
ボディメイクに取り組む上で、最も誤解されやすいのが「減量期=軽めで高回数のトレーニング」という思い込みです。
確かに体重が減ることで扱える重量が一時的に低下することはありますが、それに合わせて強度まで落としてしまうと、筋量も一緒に減少してしまいます。
今回は、6月20日(金)に実施した「プッシュの日」のトレーニング内容を通じて、減量中でも強度を維持することの意義をお伝えします。
プッシュ・プル・レッグ三分割法における「プッシュの日」
この日のメインテーマは、胸・肩・上腕三頭筋を中心とした「プッシュ系」トレーニング。
● ベンチプレス:150kg × 5回 × 3セット
この重量は、減量中であっても維持しています。むしろ、筋肉のサイズと出力を保つために、最も優先するべきポイントが「強度(intensity)」です。
● ハンマーストレングス系マシン(プッシュ系)
チェストプレス、ショルダープレス、加重ディップスなどを高重量・低回数で実施。マシンの特性を活かし、疲労がたまっていても軌道を安定させ、安全に高強度トレーニングが行えます。
減量中こそ「強度維持」が必要な理由
筋肉は刺激(負荷)によって維持・発達します。
減量中に摂取カロリーが低下しても、筋肉に対するメッセージ(=強度のある刺激)を送り続けることができれば、筋肉は維持されやすくなります。
逆に、「軽い重量で高回数」といったトレーニングに切り替えてしまうと、筋出力が低下し、筋繊維が萎縮してしまうリスクが高まります。
体重は落ちても、「薄くて力のない体」になってしまっては、ボディメイクとは呼べません。
強度とボリュームの関係
減量中は、疲労の蓄積や回復力の低下により、トレーニング全体のボリューム(セット数や種目数)は多少抑えることがあります。
しかし、1セットあたりの刺激の質=強度は落とさないように設計します。
具体的には以下のような戦略をとります:
ボリュームは疲労がたまらないように調整
主要種目のRM強度は維持(5〜8RM程度)
有酸素はLISSを中心に週2〜3回まで
三分割法の利点
今回のように「プッシュ・プル・レッグ」にトレーニングを分割することで、各部位に十分な回復期間(48〜72時間)を確保できます。
そのため、トレーニング1回あたりの集中度を高めつつ、強度をしっかり確保した設計が可能となります。
この分割法は、筋量維持を最優先とする減量期において、特に有効です。
まとめ:減量=出力を落とすべき時期ではない
ボディメイクの本質は、「筋肉を維持・強化しながら、体脂肪を減らす」こと。
減量中こそ、トレーニングの質が求められます。
強度を保ち、刺激の質を落とさなければ、筋量は維持され、引き締まった“中身のある身体”が手に入ります。
逆に、トレーニングの質を落としてしまえば、単なる「体重減」=「やつれ」に近づいてしまうリスクも。
減量中にパフォーマンスを保ちたい方、リバウンドしないボディメイクを目指したい方には、科学的根拠に基づいた強度設計が不可欠です。
小濱トレーニングジムでは、個別の状態に合わせて適切な減量戦略とトレーニングプログラムをご提案しています。