
【5月1日、トレーニング再開】
〜34年の経験が教えてくれる、筋肉の「落ち方」と「取り戻し方」〜
今日から5月。新しい月のスタートとともに、私自身もトレーニングを再開しました。
3月にはベンチプレスで200kgを達成。その後、少しだけ自分のトレーニングをコントロールする期間を設けていました。
実は4月は、トレーニングに全力を注げない日が続いていました。その理由のひとつが、私自身が心を奪われていた**『ドラゴンクエストXI S』**。
長年のドラクエファンとして、丁寧に作り込まれたストーリーや音楽に深く引き込まれ、「冒険」に集中する日々を過ごしていたのです。
しかし、ただトレーニングから離れていただけではありません。トレーニングが制限される中でも、身体のコントロールはしっかりと続けていました。
この期間に取り組んでいたのが、**ケトジェニックダイエット(糖質制限)**です。糖質を極力カットし、脂質を主なエネルギー源とする食事法で、筋肉量を維持しながら余分な水分や脂肪を落とす目的で実施していました。
私のように筋肉量が多い体型では、ケトジェニックを行うと、筋グリコーゲンが減少することで水分も抜け、一時的に体重が大きく落ちる傾向があります。ただしこれは、体脂肪が大きく減ったというよりも、筋肉の張りやパンプ感が落ちたことによる“しぼみ”に近い現象です。
そして迎えた5月1日。ついにトレーニングを再開。今日はリハビリの意味も込めて、ベンチプレス150kgを1回だけ挙上。無理に追い込まず、身体の反応を確かめるように動かしました。その後は通常通り、胸や上半身のトレーニングを実施。
久々のトレーニングで最も強く感じたのは、「力が出ない」感覚です。握ったバーベルの重さが、以前よりも重く感じられ、神経と筋肉の連動が鈍くなっていることをはっきりと実感しました。
さらに鏡を見ると、肩や胸、腕周りのサイズ感や張りも明らかに落ちており、トレーニングウェアもわずかに緩く感じられました。
筋トレを一時的に止めることで、見た目・力・感覚のすべてがここまで変化するのかと、改めて身体の正直さに驚かされました。
34年にわたりトレーニングを続けてきた私が実感していることがあります。
それは、**「ダイエットよりも筋肉を増やすこと=バルクアップの方が遥かに難しい」**ということです。
ダイエットは、ある意味“引き算”で成り立つ取り組みです。摂取カロリーを抑え、活動量を増やすことで、比較的短期間でも目に見える変化を得ることができます。
一方で筋肉を増やすには、「適切な栄養」「質の高いトレーニング」「十分な回復」がすべて揃って初めて効果が出る“掛け算”のようなプロセスになります。
さらに年齢を重ねるほど、ホルモンの分泌量や回復スピードが低下し、若い頃と同じようにやっても筋肉がつきづらくなるのが現実です。
だからこそ、私は今後も**「クリーンバルク」**というスタイルにこだわっていきます。
クリーンバルクとは、脂肪を極力増やさずに筋肉量だけを増やしていく増量法です。
ハイカロリーでただ体重を増やす「汚いバルク」とは違い、体調管理・消化吸収・血糖値・ホルモン環境にまで配慮しながら、じっくりと筋肉を積み上げていく方法です。
簡単ではありません。むしろ非常に地道で、数字としての成果も出づらい。
ですが、だからこそやる価値があります。
筋肉をただ増やすのではなく、健康的で、機能的で、美しい身体をつくること。それが私の目指すボディメイクです。
落ちた筋肉は、「老化」ではなく「伸びしろ」。
またここから、焦らず、自分の身体と向き合いながら、積み上げていきます。
この5月、あなたも新たな目標に挑戦してみませんか?
私もまたゼロから。再び身体を進化させていきます。