ローテーターカフ(回旋筋腱板)は、肩関節の奥にある小さな筋肉の集まりで肩関節の安定化や動作を支える4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の総称です。
①棘上筋は肩関節の外転する時に使う筋肉で、サイドレイズを行った時、外転角度30度以下は棘上筋が主に働き、外転角度30度以上は三角筋が主に働きます。
水泳や投球動作時などで肩関節の安定性を維持します。
肩峰と上腕骨頭に挟まれるインピンジメントによって損傷しやすい筋肉です。
②棘下筋はローテーターカフの中で唯一表層にあります。肩関節の外旋作用を持つので、肩関節の内旋作用が強いベンチプレスと棘下筋を鍛えるキューバンプレスを合わせて行うことでバランス良く鍛えることができます。
③小円筋はテニスのバックハンドや投てきのリリースで腕振りにブレーキをかける動作などで使われます。小円筋の機能低下があるとルーズショルダーの原因にもなります。
④肩甲下筋はローテーターカフの4つの筋肉のうち唯一、体の前側にあり、上腕骨を引きつけています。野球のピッチング、やり投げの投てき、テニスやバドミントンのスイングなどで使われます。
ローテーターカフの筋肉は、肩関節の動きをスムーズにし、関節の安定性を高める役割があります。これらの筋肉は、肩の怪我を予防するためやスポーツパフォーマンスを向上させるためのトレーニングにおいて、特に重要です。