【久しぶりのスクワットで再確認した“本質”】

今日、約1ヶ月ぶりにスクワットを実施しました。
今年1月中旬、305kgのデッドリフトを行った翌日に強い違和感が出現し、病院で検査を受けたところ腰椎すべり症(L4〜L5)と診断されました。その後、3月23日に250kgのスクワットを行った際に再び腰を痛め、翌日の診察でL4〜L5のすべりが進行していることが判明しました。
さらに、棘突起の配列はまっすぐで構造的な側弯症ではないものの、右脊柱起立筋の過剰な発達により腰椎が右方向へ押し出され、見かけ上の側湾が起きているとも指摘されました。
サンボの日本代表選手の時に痛めた左膝の前十字靭帯断裂・半月板損傷・内側側副靭帯損傷による手術歴があり、その影響で右足に体重を乗せる癖がついており、右側への負担が蓄積していたことが今回の要因のひとつと考えられます。
■ スクワットを避けていた1ヶ月間
スクワットは「キング・オブ・トレーニング」とも称される非常に重要な種目ですが、精神的・肉体的な負荷が大きいため、「できれば避けたい」と感じる方も多いはずです。
私自身も、時間的制約や体調面を考慮して、ここ最近はスクワットに必要なウォーミングアップやコンディショニングを十分に行うことができず、代替としてウォーキングランジやブルガリアンスクワットを行っていました。
それらの種目にも十分な価値はあり、特に腰部への直接的な負担が少ない点では優れた選択肢です。ただ、「本当にスクワットで得られる効果を代替できているのか?」という疑問が常に心のどこかにありました。
■ 改めて実施して感じた“スクワットの本質”
今日は、1RMの30%程度のリハビリレベルではなく、ある程度の緊張感を持って意味のあるスクワットとして実施しました。
最初はセーフティバーを1段高くセットし、しゃがみを浅めにして慎重に再開。その後は、スミスマシンを用いて軽めの重量で体幹を起こした状態をキープしながら、より深くしゃがむフォームを丁寧に確認しました。
実際にやってみて、まず強く感じたのは、**「全身が連動する感覚」**です。呼吸、腹圧、脚部の筋出力、骨盤と胸郭の位置コントロール——それらすべてを統合して行うのがスクワットであり、人間の身体機能を総動員する動きであることを改めて実感しました。
しゃがむという動作は、単なる筋力トレーニングを超えた、可動性・柔軟性・協調性といった全身機能の維持・向上に直結する動きです。
さらに、精神面でもスクワットには特有の効果があります。バーベルを担いだ瞬間の緊張感、自分のフォームと向き合う集中力、身体と対話するような感覚——それは他のどんな種目でも得られない、スクワットだけの価値だと改めて感じました。
■ 結論:「スクワットは、できるならやるべき」
スクワットの代替手段はいくつもありますし、それらを活用するのも一つの選択です。
ただ、スクワットにしか得られない“根本的な価値”があるのも事実です。
「絶対にやらなければならない」ということではありません。
しかし、可能であれば、段階的にでもスクワットに取り組むべきだと私は思います。
スクワットは、筋力だけでなく、姿勢制御、可動域、左右差、そしてメンタルまでをも鍛え直してくれる「全身の再教育プログラム」と言っても過言ではありません。
リスクをきちんと管理しながら、これからも慎重かつ前向きにスクワットと向き合っていきたいと思います。