トレーニングの3原理5原則とは?筋トレ効果を最大化するための科学的ルール
筋トレやフィットネスを始めるとき、最も大切なのは「正しい知識を持って継続すること」です。
その基本となるのが 「トレーニングの3原理5原則」。
この考え方は、スポーツ科学の世界では基礎中の基礎。プロのアスリートから初心者まで、すべての人に当てはまります。
「筋トレをしているのに思ったように成果が出ない…」という方は、ぜひ参考にしてください。
✅ トレーニングの3原理とは?(効果を生む3つの基本ルール)
① 過負荷の原理(オーバーロードの原理)
筋肉や体力は「今まで以上の負荷」を与えることで初めて成長します。
同じ重さ・同じ回数ばかりでは体は慣れてしまい、変化が止まります。
例えばベンチプレス。
いつも50kgで10回を繰り返していると、最初は胸や腕が成長しても、やがて停滞してしまいます。
ここで55kgに上げる、回数を12回にする、セット数を増やすなどして「過去の自分を超える負荷」を与えることが重要です。
👉 ポイント
常に限界ギリギリではなく「少しきつい」と感じる程度が理想 重さだけでなく「回数」「スピード」「セット数」を変えるのも有効
② 特異性の原理
「やったことにしか効果は出ない」というルールです。
腕立て伏せで腕や胸は鍛えられますが、足は強くなりません。
ランニングで心肺機能は高まりますが、スクワットの重量が上がるわけではありません。
つまり 目的に合ったトレーニングを選ぶことが必須 です。
「マラソンを速く走りたい人」と「ベンチプレスを強くしたい人」では、当然やるべき練習は違います。
👉 ポイント
「目的に応じた種目選び」をすること 部位別の効果を理解してメニューを組むこと
③ 可逆性の原理
「やめたら戻る」というルールです。
せっかく鍛えた筋肉や体力も、トレーニングを中止すると時間とともに低下します。
ただし、ゼロになるわけではなく、徐々に弱まっていくのが特徴です。
逆に言えば「続けている限り効果を維持できる」ということ。
筋トレを「習慣化」できるかどうかが、成果を出し続けられる人とそうでない人の分かれ目になります。
👉 ポイント
続けることが最大の近道 短期間でやめると効果は失われる
✅ トレーニングの5原則とは?(効果を高める考え方)
① 全面性の原則
特定の部位だけを鍛えても、体はうまく機能しません。
胸や腕ばかり鍛えている人が、姿勢不良や腰痛を抱えるのはよくあることです。
人間の体は全身が連動して動くので、全体のバランスを整えることが重要です。
👉 ポイント
上半身だけでなく下半身も鍛える 筋力・柔軟性・持久力をバランス良く
② 漸進性の原則
「少しずつ強くすること」。
いきなり重い重量に挑戦すればケガのリスクが高まります。
過負荷の原理と組み合わせて、段階的にレベルアップすることが大切です。
例えばスクワットを40kgから始めた場合、1〜2週間ごとに2.5kgずつ増やしていくようにすると安全に成長できます。
👉 ポイント
小さなステップアップを積み重ねる 長期的に見れば確実に大きな変化につながる
③ 反復性(継続性)の原則
トレーニングは「やった分だけ効果が出る」のではなく、「続けた分だけ効果が出る」ものです。
週1回でも、3か月、半年、1年と継続すれば必ず変わります。
逆に、短期間でやめてしまえば成果は定着しません。
👉 ポイント
継続こそ最大の武器 「短期集中」より「長期習慣」
④ 個別性の原則
人それぞれ、年齢・性別・体力・生活習慣が違います。
20代男性と50代女性では、同じトレーニングでも負荷の感じ方はまったく違います。
👉 ポイント
他人のメニューをそのまま真似するのは危険 「自分に合ったプログラム」を選ぶことが大切
⑤ 意識性(自覚性)の原則
ただ「何となく動く」のと「鍛える部位を意識して動く」のとでは効果が大きく変わります。
筋トレは「マッスルマインドコネクション」と呼ばれる意識と筋肉のつながりが重要です。
ベンチプレスで胸に効かせたいのに腕で押していては、目的がズレてしまいます。
👉 ポイント
正しいフォームを意識する 呼吸や姿勢も理解して行う
✅ まとめ:3原理5原則を意識すれば筋トレ効果は何倍にもなる
筋トレは「がむしゃらにやる」だけでは成果が出ません。
今回紹介した 3原理5原則 を意識するだけで、効果は確実に高まります。
常に少しずつ負荷を強く(過負荷・漸進性)
継続して取り組む(反復性・可逆性)
全身をバランスよく鍛える(全面性)
自分に合った方法を選ぶ(個別性)
意識して動く(意識性)
この基本を守ることが、最短で成果を出すための最大の近道です。
もし「やっているのに成果が出ない」と感じる方は、一度自分のトレーニングを見直してみましょう。
きっと改善点が見つかるはずです。