お客様からこんな質問がありました。
「アルギニンとシトルリンって何が違うんですか?」
「筋トレ前に飲むと効果があるんですか?」
「どっちを飲めばいいんですか?」
トレーニングをしている方は、サプリメントを選ぶ際
「アルギニン配合」
「シトルリン高配合」
「NOブースター」
こうした言葉を見かけたことがある方も多いと思います。
なんとなく、
「筋トレに良さそう」
「パンプアップしそう」
「疲労回復に効きそう」
というイメージがありますが、実際には少し誤解されている部分もあります。
アルギニンとシトルリンは体内で密接につながっているアミノ酸ですが、役割は少し違います。
アルギニンとは?
アルギニンはアミノ酸の一種です。
通常は体内で合成できますが、
・成長期
・強いストレス時
・手術後
・外傷後
・激しい運動時
などでは需要が増えるため、「条件付き必須アミノ酸」と呼ばれることがあります。
アルギニンの主な働きはこちらです。
□ 一酸化窒素(NO)の材料
□ 血管拡張サポート
□ 尿素回路への関与
□ 免疫機能への関与
□ 組織修復の補助
特に有名なのが「一酸化窒素(NO)」との関係です。
アルギニンは体内でNOの材料になります。
NOには血管を広げる働きがあります。
イメージすると、水道ホースを太くして流れを良くするようなものです。
血管が広がることで、
・酸素
・栄養素
・ブドウ糖
・アミノ酸
などが筋肉へ運ばれやすくなる可能性があります。
そのため、トレーニング中の「パンプ感」に関与すると考えられています。
アルギニンを多く含む食品は、
・鶏肉
・大豆製品
・納豆
・高野豆腐
・エビ
・ナッツ類
などです。
シトルリンとは?
シトルリンもアミノ酸の一種です。
スイカから発見されたことで有名です。
名前もラテン語のスイカ「Citrullus」が由来です。
シトルリン最大の特徴は、体内でアルギニンへ変換されることです。
シトルリン
↓
アルギニン
↓
一酸化窒素(NO)
という流れになります。
ここで疑問が出ます。
「それなら最初からアルギニンを摂ればいいのでは?」
実はここが面白いポイントです。
実はアルギニン単独よりシトルリンの方が効率が良い?
経口摂取したアルギニンは、小腸や肝臓でかなり利用されます。
そのため大量に摂っても、思ったほど血中アルギニン濃度が上がらないことがあります。
一方シトルリンは、
小腸や肝臓をほぼ通過
↓
腎臓でアルギニンへ変換
という特徴があります。
そのため研究では、
「シトルリンの方が血中アルギニン濃度を効率よく高める可能性」
が示されています。
最近のプレワークアウトサプリにシトルリンが多く入っている理由もここにあります。
アルギニン+シトルリンの組み合わせが人気な理由
アルギニンとシトルリンは尿素回路(オルニチン回路)で連携しています。
運動中は、
ATP消費増加
↓
アンモニア増加
↓
疲労感増加
が起こります。
アンモニアは疲労の一因と考えられています。
アルギニンとシトルリンは、このアンモニア処理をサポートする可能性があります。
期待される効果としては、
□ 血流サポート
□ パンプ感向上
□ 主観的疲労感軽減
□ 持久力サポート
□ 回復補助
などがあります。
ただし、「可能性」という表現が大事です。
商品広告では、
「これだけで筋力爆上がり」
「血流が何倍にもなる」
などの表現もありますが、研究結果は一致していません。
効果には個人差があります。
筋トレ効果は本当に上がる?
結論から言うと、
「少し期待できるが万能ではない」
が現在の科学的な答えです。
研究では、
・主観的疲労感低下
・運動継続時間増加
・パンプ感向上
を示す報告があります。
一方、
・筋力向上効果なし
・パフォーマンス差なし
という研究もあります。
つまり、
「飲んだからベンチプレスが急に20kg伸びる」
ようなものではありません。
土台はやはり、
・適切なトレーニング
・睡眠
・食事
・たんぱく質摂取
です。
サプリメントはあくまでも補助です。
おすすめの摂取タイミング
一般的にはトレーニング30〜60分前に摂ることが多いです。
目安量は、
シトルリン:6〜8g
アルギニン:3〜6g
程度がよく使用されています。
ただし大量摂取では、
・腹痛
・胃の不快感
・下痢
が出る方もいます。
最初は少量から試すのがおすすめです。
まとめ
アルギニンとシトルリンは「筋肉を直接増やす魔法の成分」ではありません。
本来の役割は、
「血流」「NO産生」「尿素回路」
への関与です。
特に最近は、
「アルギニン単独よりシトルリンの方が効率的に血中アルギニン濃度を高める可能性」
が注目されています。
筋トレ前のサポートとして取り入れる価値はありますが、最も大切なのは基本です。
□ 睡眠
□ 食事
□ たんぱく質
□ 継続したトレーニング
まずはここを優先しましょう。
サプリメントは主役ではなく補助役です。うまく使うことで、トレーニングを支えてくれる存在になると思います。

