30年ぶりの「8・8・8の日」にベンチプレス再開

今日は令和8年8月8日(土)。

元号の年・月・日がすべて「8」になる、30年ぶりの「8・8・8の日」です。前回は平成8年8月8日でした。

そんな少し特別な日に、右肩の状態を確認しながら、バーベルベンチプレスを再開しました。

5月末には180kgまで回復していたものの、一度中断

5月末には、ベンチプレスで180kgを挙げられるまで回復していました。

しかし、6月15日のベンチプレス後、手術した右肩に痛みが出ました。さらに、右肩をかばって体が左側へ傾き、左肩にも痛みが出たため、それ以降はベンチプレスを控えていました。

一度180kgを挙げられたとしても、その後の肩の状態まで保証されるわけではありません。

痛みの原因は症状だけでは断定できないため、無理に続けるのではなく、両肩の状態が落ち着くまでバーベルベンチプレスを中断しました。

今日のベンチプレス

十分にウォーミングアップを行った後、すべて3回の低回数で実施しました。

● 110kg×3回

● 120kg×3回

● 130kg×3回

● 135kg×3回

メインセットは4セット、合計12回です。ウォーミングアップを除いた総挙上重量は1,485kgでした。

今日は1RMに挑戦する日でも、限界まで回数を重ねる日でもありません。

一つの重量につき1セットだけ行い、低回数・低ボリュームに抑えながら、右肩と左肩の反応を確認しました。

ただし、「低回数・低ボリュームだから肩への負担が小さい」と単純に判断することはできません。135kgという絶対的な重量は大きいため、総挙上回数を抑えることと、安全性が保証されることは別の問題です。

今回の総挙上重量も、トレーニング量を管理するための一つの指標であり、腱板や肩関節に加わった負担を直接表す数値ではありません。

ベンチプレスでは大胸筋だけでなく腱板も重要

ベンチプレスの主働筋は大胸筋、上腕三頭筋、三角筋前部ですが、動作を安定させるためには腱板や肩甲骨周囲の筋肉も重要です。

腱板は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つで構成され、上腕骨頭を肩関節内で安定させる働きを担っています。肩関節は大きく動かせる一方で、関節窩が浅いため、腱板による安定化が欠かせません。米国整形外科学会(AAOS)も、腱板には腕を上げたり回旋させたりするだけでなく、上腕骨頭を安定させる役割があると説明しています。

ベンチプレスでは、バーベルを押す力だけでなく、肩甲骨の位置、グリップ幅、肘の向き、左右の力のかけ方などによっても肩関節への負荷が変化します。

2024年に発表された研究では、経験のあるトレーニング実践者10名が21種類のベンチプレス条件を行い、グリップ幅や肩甲骨の位置が肩関節に加わる反力へ影響することが示されました。肩甲骨を寄せた状態や、肩幅の1.5倍未満のグリップでは、特定の肩関節負荷が低下する可能性が報告されています。Frontiers in Physiology掲載研究

ただし、この研究は少人数を対象にしたバイオメカニクス研究です。「特定のフォームにすれば肩の怪我や再断裂を確実に防げる」と証明したものではありません。

私の場合は、右肩をかばうことで体が左側へ傾き、左肩にも痛みが出ました。そのため、扱う重量だけでなく、左右の肩が同じように動いているか、体が片側へ傾いていないかを確認する必要があります。

術後の復帰は「何か月経過したか」だけでは決められない

腱板修復術後の競技復帰について調べたシステマティックレビューでは、24件の研究で使われていた復帰基準が検討されています。

その結果、手術からの経過時間を基準にしていた研究は78%でしたが、時間だけを基準としていた研究も54%ありました。一方、筋力や可動域を復帰基準にしていた研究は、それぞれ25%にとどまっていました。PubMed掲載のシステマティックレビュー

これは、腱板修復術後の復帰基準が完全には統一されていないことを示しています。

手術から一定期間が経過したという理由だけで、元のトレーニングへ戻れるとは限りません。

一例として、マサチューセッツ総合病院の腱板修復術後リハビリテーション指針では、競技復帰を検討する条件として、次のような項目が挙げられています。

● 痛みのない十分な可動域

● 代償動作のない肩の動き

● 痛みのない筋力発揮

● 正常に近い肩甲胸郭の動き

● 反対側に対して85~90%程度の肩の筋力

また、大きな腱板断裂に対する同指針では、最大筋力の評価を術後10~12か月まで遅らせる考え方も示されています。Massachusetts General Brighamのリハビリテーション指針

ただし、これは一つの医療機関による目安です。断裂の大きさ、修復した腱の数、手術方法、組織の状態、年齢、競技内容などによって適切な復帰時期は異なります。

私の場合は左肩にも痛みが出ていたため、単純に右肩と左肩の筋力を比較するだけでは十分とはいえません。痛み、動作、左右差、トレーニング後の反応などを総合的に確認する必要があります。

痛みなく終えられても「完全回復」とは判断しない

今日の一番の収穫は、右肩、左肩とも痛みなくベンチプレスを終えられたことです。

しかし、トレーニング中に痛みが出なかったことと、腱板や肩関節が完全に回復していることは同じではありません。

米国整形外科学会も、腱板修復術後のリハビリテーションには数か月から1年ほどかかる場合があると説明しています。回復期間には個人差があり、段階的に進めることが重要です。AAOSの腱板断裂に関する解説

今回のトレーニングについては、終了直後だけでなく、今夜から翌日以降の状態も確認します。

● 安静時に痛みが出ないか

● 夜間痛が出ないか

● 腕を上げたときに痛みや違和感がないか

● 肩に力が入りにくい感覚がないか

● 右肩をかばって左側へ傾く動きが出ないか

● 翌日以降に痛みや強い張りが残らないか

痛みがなかったからといって、次回すぐに重量、回数、セット数を増やす予定はありません。

まずは今回の負荷に対する両肩の反応を確認し、問題がなければ、同じように余裕を残した内容で慎重に進めていきます。

9月17日の術後1年検診に向けて

9月17日には、船橋整形で術後1年検診を受ける予定です。超音波検査やMRI検査などで、右肩の状態を詳しく確認します。

35年続けてきたベンチプレスだからこそ、焦って重量を戻すのではなく、これからも続けられる状態をつくることを優先します。

30年ぶりの「8・8・8の日」に行った今回のベンチプレスは、完全復活を宣言するためのトレーニングではなく、現在の状態を確認するための再スタートです。

今夜から翌日以降の反応も確認しながら、一歩ずつ積み重ねていきます。

※今回の内容は、私自身の術後経過を記録したものです。肩の損傷部位、手術方法、回復状況には個人差があります。術後の方に同じ重量や進め方を推奨するものではありません。術後のトレーニングは、主治医や理学療法士の指示を優先してください。