まず「同じフォーム」を取り戻す――右肩の手術から1年、バーベルスクワット復帰への5週間

2025年9月19日、私は右肩腱板断裂と右上腕二頭筋長頭腱断裂の手術を受けました。

手術前は、バーベルスクワット180kgを6回、3セット行っていました。

手術前のスクワット動画

▶ Instagramで「バーベルスクワット180kg×6回×3セット」の動画を見る

※ブログ上で動画が表示されない場合は、上のリンクからInstagramで再生できます。

この動画と同じ重量に、すぐ戻そうとしているわけではありません。

2026年9月17日に、手術から約1年後の検診があります。超音波検査やMRI検査も予定されています。そこまでの目標は、180kgを担ぐことではなく、軽い重量でも手術前の動画と同じスクワットフォームを取れるようにすることです。

ここでいう「同じフォーム」とは、足幅、つま先の向き、しゃがむ深さ、重心、立ち上がる軌道をそろえ、左右へ傾かず動けることです。肩の回復途中では、手の幅やバーを置く高さまで最初から完全に同じにする必要はありません。

現在、一番の問題は脚力ではない

現在も右肩には、腕を横へ広げる動きや、手を背中側へ回す動きに制限があります。

通常のバーベルスクワットでは、両手を後ろへ回してバーを持たなければなりません。右肩がその位置まで無理なく動かないと、右手だけ外側になったり、身体が左へ傾いたりします。

つまり、現在の課題は「重い重量を立ち上がれるか」ではなく、バーを左右対称に担げるかです。

8月9日には、セーフティースクワットバー(SSB)で125kg×5回を4セット行いました。SSBは身体の前に持ち手があるため、腕を背中側へ無理に回さずスクワットができます。

これから必要なのは、SSBで脚力を維持しながら、通常バーを担ぐための肩の可動域を少しずつ取り戻すことです。

Vスクワットをメニューから外した理由

Vスクワットは200kg×10回×3セットを行いましたが、かなり余裕があり、負荷が足りませんでした。一方で、マシンにはこれ以上安全にプレートを追加できず、現在の枚数でもプレートが落ちそうな不安がありました。

負荷を増やせず、安全性にも不安がある種目を無理に続ける必要はありません。そのため、Vスクワットは今回の復帰メニューから外します。

脚の補助種目は、レッグプレスとブルガリアンスクワットで十分に補えます。

9月17日までの1週間の基本メニュー

今回は週7日身体を動かしますが、7日間すべてを高負荷トレーニングにはしません。月曜日と金曜日は、疲労を抜くための軽い運動日です。

月曜日:回復日

● スキルランの坂道ウォーキング30~40分

● 軽いレッグカール12回×2セット

● カーフレイズ15回×2セット

● アブベンチ10回×3セット

● 病院や理学療法で許可されている肩の運動

火曜日:デッドリフトの日

● バーベルデッドリフトとヘックスバーデッドリフトを週ごとに交互に実施

● 基本は3~4回×3セット

● 限界まで行わず、あと3~4回できる余力を残す

● 自重懸垂5回×2セット

● スキルラン10分

水曜日:軽めのベンチプレス

● 3回以下の低回数を中心に実施

● 最高でも135~140kg程度

● 痛み、左右の傾き、翌日の状態を確認する日

● 終了後にスキルラン10~15分

木曜日:スクワットフォーム練習の日

● SSBポーズスクワット105kg×5回×3セット

● 一番深い位置で1~2秒停止

● 左右の足に均等に体重を乗せる

● 重量は増やさず、動作の正確さを優先する

● 自重懸垂10回×3セット

● レッグカール10~12回×3セット

金曜日:回復日

● スキルラン20~30分

● RowErgまたはSkiErgを5~8分

● 肩に違和感が出る場合はSkiErgを行わない

● ベンチプレスや加重懸垂は行わない

土曜日:ベンチプレスの強度日

● 8月15日:145kg×1回まで

● 8月22日:150kg×1回まで

● 8月29日:155kg×1回まで

● 9月5日:条件を満たした場合だけ160kg×1回

● 9月9日と12日は120kg程度までに落として検診に備える

160kgは155kgで肩の痛み、左への傾き、動作の失速が出た場合は挑戦しません。160kgを行う場合も1回だけとし、高回数の追加セットは行いません。

日曜日:スクワットのメイン日

● SSBスクワット5回×4セット

● レッグプレス420kg×10回×3セット

● ブルガリアンスクワット30kg荷重で左右8回×2セット

● 加重懸垂20~30kg×5回×3セット

● アブベンチ10回×3セット

● スキルランの坂道ウォーキング10~20分

SSBスクワットは次のように進めます。

● 8月16日:127.5kg×5回×4セット

● 8月23日:130kg×5回×4セット

● 8月30日:132.5kg×5回×4セット

● 9月6日:135kg×5回×4セット

● 9月13日:110~115kg×5回×3セットに落とす

重量を上げるのは日曜日だけです。木曜日の105kgポーズスクワットは、重さではなく左右差と姿勢を整えるために行います。

通常のバーベルを担ぐ練習

手術前のフォームを戻すには、脚のトレーニングだけでなく、通常バーを左右対称に持てるようにする必要があります。ただし、痛い位置へ肩を無理に押し込む練習は行いません。

この練習は、担当医または理学療法士から通常バーを担ぐ位置の練習を止められていないことが前提です。まだ許可されていない場合は、この部分だけ9月17日の検診後へ延期します。

8月10日~23日

● 20kgバーを使用

● 最初は首に近い高めの位置にバーを置く

● 左右同じ位置を持ち、10秒間保持×3回

● この段階ではスクワットをしなくてもよい

8月24日~9月6日

前の段階で痛みや翌日の悪化がなければ、空のバーで3回×2~3セットのスクワットを行います。

重量は増やさず、次の点だけを確認します。

● 手の位置が左右同じ

● 肩の高さが左右同じ

● 身体が左へ傾かない

● 足幅とつま先の向きが手術前と同じ

● 動画と同じ深さまで、真っすぐしゃがめる

9月7日~16日

バーで3~5回×3セット、毎回同じフォームを再現することが目標です。

肩の状態が良くても、検診前は重量を追いません。通常グリップは、痛みなく左右対称に持てる場合だけ試します。

今回の「復帰」の合格基準

9月17日までに目指すのは、180kgではなく、次の条件を満たしたスクワットです。

● 通常バーを左右対称に担げる

● 右肩と左肩に痛みが出ない

● 手術前と同じ足幅と深さでしゃがめる

● 身体が左右へ傾かない

● 3~5回を3セット、同じフォームで繰り返せる

● その日の夜や翌朝に肩の痛みや可動域が悪化しない

この条件を空のバーで満たせれば、今回の5週間では十分な前進です。重量を戻す作業は、9月17日の超音波・MRI検査と医師の評価を確認してから始めます。

痛みが出た場合の中止基準

次の症状が出た場合は、その日の重量を増やさず、該当種目を中止します。

● 刺すような鋭い肩の痛み

● トレーニング中に痛みが強くなっていく

● 右肩をかばって身体が左へ傾く

● 左肩にも痛みが出る

● 夜間痛が増える

● 翌朝、腕を横へ上げる動きや背中へ回す動きが悪化している

● 急に力が入らなくなる

ローテーターカフの術後復帰は、手術から何カ月経過したかだけで決めるものではありません。痛みのない可動域、代償動作の有無、左右の筋力差などを確認しながら個別に進めることが大切とされています。

参考:

Mass General Brigham「腱板修復術後リハビリテーション・プロトコル」

AAOS「Management of Rotator Cuff Injuries 2025」

※上記は私自身の手術内容、症状、トレーニング歴に合わせた復帰計画です。同じ肩の手術を受けた方でも、断裂の大きさ、手術方法、組織の状態、医師からの制限は異なります。そのまま同じ重量を行わず、必ず担当医や理学療法士の指示を優先してください。

重量より先に、動きを取り戻す

手術前と同じ180kg✖️6回に戻ることは、今後の長期的な目標です。

しかし、9月17日までに達成したいのは数字ではありません。

まずは軽いバーを左右対称に持ち、手術前と同じ足幅、深さ、軌道でスクワットできること。SSBで脚力を維持しながら、肩に無理をかけず、一つずつ通常のバーベルスクワットへ近づけていきます。

焦らず、痛みをごまかさず、同じ動きを何度でも再現できる状態を作る。

それが、今回の1年後検診までの復帰目標です。

小濱裕司