お尻の筋トレは「動く方向」にも注目|筋肥大の研究から考える種目選び

千葉県木更津市のパーソナルトレーニングジム、小濱トレーニングジム代表、パーソナルトレーナーの小濱裕司です。

お尻の筋肉を育てたいときは、重量や回数に加え、どの方向へ脚を動かすかも種目選びのポイントになります。

臀部の筋肥大(お尻の筋肉が大きくなること)を調べた小規模な研究では、運動方向によって成長する部位に違いが報告されました。

🔎 ① 脚を「後ろへ動かす」と「横へ開く」を比較

2026年10月7日に公開された研究では、平均約28歳の若年成人17人が、左右の脚で異なるケーブル運動を行いました。

  • 股関節伸展:脚を後ろへ動かす運動
  • 股関節外転:脚を身体の横へ開く運動

左右への割り当ては無作為で、利き脚の偏りも調整しています。週2回、10週間実施し、MRIで筋肉の変化を測定しました。

同じ人の左右を比較するため、食事や体質などの個人差を抑えやすい設計です。

※研究の紹介は、公開されている抄録(研究の要約)に基づきます。

📊 ② 大臀筋の成長部位に違いが見られた

大臀筋は、お尻の表面にある大きな筋肉です。

筋横断面積(筋肉を輪切りにした断面の広さ)の増加率は、伸展で約9%、外転で約5%と報告されました。

さらに、伸展では遠位部、外転では近位部の成長が大きいパターンでした。

  • 近位:体幹に近い側
  • 遠位:体幹から離れる側

ただし、具体的な測定位置は抄録だけでは確認できません。「お尻の上部だけ、下部だけを狙って大きくできる」とまでは言い切れず、部位によって反応が異なる可能性を示す結果として捉えます。

また、横断面積の9%増加は、お尻全体の体積やヒップサイズが9%増えたという意味ではありません。

📝 ③ 研究結果を種目選びに活かすには

比較したのは2種類のケーブル運動です。スクワットやヒップスラストとの優劣、伸展と外転を組み合わせた場合の効果は、この試験では検証されていません。

参加者は17人、期間は10週間であり、年齢やトレーニング経験が異なる方にも同じ結果が得られるかは、今後の検証が必要です。

研究を参考にしながら、一人ひとりの目的や身体の反応に合わせて判断していきます。

💪 ④ 指導で確認したい3つのポイント

ここからは、パーソナルトレーニングへの応用です。

✅ 動く方向と、現在のメニューを確認する

スクワットなどを行っている方には、ケーブル伸展や外転を補助種目の候補として検討します。種目を増やす際は、週全体のセット数や疲労も確認し、無理なく続けられる配分にします。

✅ 骨盤と体幹を安定させる

伸展では腰を大きく反らしていないか、外転では身体を横へ倒したり骨盤を持ち上げたりしていないかを確認します。まずは軽い負荷で股関節の動きを確かめ、その方に合う範囲で調整します。

✅ 負荷と身体の変化を記録する

扱える重量、反復回数、フォームを記録し、同じ条件で継続して比較します。写真や周囲径で見た目の変化を確認する場合も、筋肉以外の要素が関係することを踏まえて評価します。

📚 参考文献

Attariehら.Journal of Strength and Conditioning Research.2026年10月7日オンライン公開。抄録を参照。

原著論文はこちら⁠

小濱トレーニングジムでは、目標や体力、動きやすさに合わせてメニューを組み立てています。研究の知見と日々のトレーニング記録をもとに、継続できる身体づくりをサポートします。

皆様のご利用をお待ちしております。