千葉県木更津市のパーソナルトレーニングジム「小濱トレーニングジム」代表、パーソナルトレーナーの小濱裕司です。
私事ですが、本日2026年10月22日、47歳の誕生日を迎えました。
本日の体重は72.7kg。ベンチプレスは180kg × 3セットを行いました。
ちょうど1年前、46歳の誕生日は、手術した右肩の装具が外れたばかりでした。右手で重りを持つことは禁止されており、1kgはもちろん、500gの重りも持ってはいけないと言われていました。当時は、自分自身のトレーニングを一切できない状態でした。
それから1年が経ち、現在は180kgのベンチプレスを問題無く行えるところまで回復しています。1年前と現在では、右肩の状態も、取り組める運動の内容も大きく変わりました。
① 24時間ジムでのトレーニングと、妻との神社参拝
最初は24時間ジムで入念にウォーミングアップを行い、ベンチプレスは180kgまで実施しました。
ベンチプレス台の利用制限時間となったため、24時間ジムでのトレーニングはそこで終了しました。
帰りには、妻と一緒に、木更津総鎮守の八剱八幡神社へ参拝してきました。
その後、小濱トレーニングジムへ移動してトレーニングを続けました。180kgのベンチプレスは、24時間ジムと小濱トレーニングジムを合わせて、合計3セットです。
② 「180kg × 3セット」の意味
トレーニングでは、休憩を挟んで行う運動のひとまとまりを「セット」と呼びます。
「3セット」とは、そのひとまとまりの運動を、休憩を挟みながら3度行うことです。今回の記録は、180kgの重量を使ったベンチプレスを3セット実施した、という意味になります。
身体にかかる負担は、重量やセット数に加えて、動作の回数、休憩時間、フォームなどによっても変わります。
また、「トレーニング強度」は、重量を基準に考える場合、その人の最大筋力に対してどれくらいの負荷を扱うかを表します。
同じ180kgでも、その人の能力によって負担の大きさは異なります。重量の数字だけでなく、その人にとっての負荷として捉えることが大切です。
③ 体重72.7kgに対して180kgという重量
今回の挙上重量を体重で割ると、次のようになります。
180kg ÷ 72.7kg = 約2.48
つまり、体重の約2.48倍の重量を扱ったことになります。
このように、体重に対してどれくらいの力を発揮できるかを見る考え方を「相対筋力」といいます。挙上重量を体重で割る方法は、その簡便な指標の一つです。
一方、体重との比率を考えず、何kgを挙げられるかを見る場合は「絶対筋力」という考え方になります。
ただし、体重比だけで筋力のすべてを評価できるわけではありません。動かす範囲やフォーム、使用する器具など、測定条件もそろえて考える必要があります。
④ 筋力と筋肥大では、重視する要素が変わる
「筋力」は筋肉が力を発揮する能力、「筋肥大」は筋肉が太く、大きくなることです。
この二つは関係していますが、同じ意味ではありません。
2026年に公表された米国スポーツ医学会(ACSM)の見解では、筋力の向上には比較的高い負荷を扱うこと、筋肥大には週全体のトレーニング量を確保することが、重要な要素として整理されています。
ここでいう負荷の高低は、その人の能力に対する割合です。同じ重量でも、ある人には軽く、別の人には非常に重い負荷になります。
また、「トレーニング量」は、どれだけ運動を行ったかを表す言葉です。筋肥大を考える際には、筋肉ごとに週を通してどれくらいのセットを行っているか、といった見方も使われます。
実際の指導では、筋力を伸ばしたいのか、筋肉をつけて体型を変えたいのかという目標に加えて、運動経験や身体の状態を踏まえて負荷を調整します。
⑤ ウォーミングアップで、動作と身体の状態を確認する
ウォーミングアップは、本番の運動に向けて身体を準備するための運動です。
上半身のウォーミングアップを調べた2015年のシステマティックレビューでは、負荷を伴う動的なウォーミングアップによって、筋力やパワーの発揮が向上することが報告されています。システマティックレビューとは、一定の方法で関連する研究を集めて評価したものです。
ただし、同レビューでは、上半身のけが予防を直接検証した研究は見つかっていませんでした。ウォーミングアップを行えば、どのような重量でも安全になるという意味ではありません。
軽い負荷で動きを確認し、疲労をためすぎない範囲で準備を進めることが大切です。肩に手術歴がある場合は、力が出るかどうかに加え、動かしやすさや違和感にも目を向ける必要があります。
⑥ 右肩の回復は、挙上重量だけでは判断しない
昨年の誕生日には、装具が外れていても、500gの重りを持つことさえ禁止されていました。
肩の手術後は、見た目に動かせそうであっても、修復した組織を保護する期間が必要です。
肩の「腱板(けんばん)」は、上腕骨の頭を包むように集まった腱で、腕を動かしたり肩を安定させたりする働きに関わっています。
米国整形外科学会(AAOS)は、腱板修復術後のリハビリテーションについて、修復部分の保護から、肩の可動域を取り戻す運動、筋力を回復させる運動へと、段階的に進めることを説明しています。進め方は、損傷の程度や組織の状態、手術内容によって異なります。
「可動域」は、関節を動かせる範囲のことです。英語のRange of Motionを略して「ROM」とも呼ばれます。
肩であれば、腕を前や横にどこまで上げられるか、どこまで回せるか、といった動きの範囲を指します。
腱板手術後のスポーツ復帰に関する2022年のレビューでは、術後の経過時間に加えて、筋力や可動域などが復帰判断に使われていました。ただし、研究ごとに判断基準は異なっていました。
180kgを挙げられたという記録だけで、肩の機能がすべて元どおりになったと判断することはできません。肩の動き、痛み、日常生活での使いやすさなども含めて、回復を見ていく必要があります。
痛みが増す、夜間痛が出る、動かしにくさが強くなる場合は、負荷を見直して主治医に相談することが大切です。
今回の内容は、私個人の経過とトレーニング記録です。術後の運動再開や負荷の設定は、それぞれの状態に合わせて判断する必要があります。
⑦ 47歳からも、身体の状態に合わせて取り組む
年齢を重ねてからの筋力トレーニングにも、身体の機能を保つうえで意味があります。
2024年に発表された、高齢者を対象とする介入研究の追跡調査では、1年間の高負荷の筋力トレーニングを行った群で、研究開始から4年後にも、開始時の脚の筋力が維持されていました。
これは47歳のベンチプレスの伸びを直接示す研究ではありませんが、年齢を重ねた人の筋力維持に、トレーニングが役立つことを示す結果です。
目標は人によって異なります。挙上重量を伸ばすこと、筋肉をつけること、体力を保つことなど、それぞれの目的に合わせた取り組みが必要です。
身体の状態に合った負荷を選び、経過を確認しながら続けていく。この考え方は、年齢や運動経験が違っても大切にしたい部分です。
【参考文献・資料】
- ACSM(2026):健康な成人に対する筋力トレーニングの見解・公式解説
- McCrary JMほか(2015):上半身のウォーミングアップに関するシステマティックレビュー
- AAOS:腱板断裂の手術と術後のリハビリテーション
- Bravi Mほか(2022):腱板手術後のスポーツ復帰基準に関するレビュー
- Bloch-Ibenfeldt Mほか(2024):高齢期の筋力トレーニングと4年後の筋力に関する追跡研究
47歳の1年も、自分自身の身体の状態を確認しながらトレーニングに取り組み、その経験と研究から得られる知識を日々の指導に生かしていきます。
小濱トレーニングジムでは、一人ひとりの目標、運動経験、身体の状態に合わせたパーソナルトレーニングを行っています。
筋力アップやボディメイク、体力づくりに取り組みたい方は、ぜひご相談ください。
皆様のご利用をお待ちしております。

