筋膜リリースは何に役立つ?動きやすい身体をつくる筋トレとの組み合わせ

千葉県木更津市のパーソナルトレーニングジム、小濱トレーニングジム代表のパーソナルトレーナー、小濱裕司です。

「身体が硬いから、筋膜リリースをした方がいいですか?」

フォームローラーが身近になり、こうした疑問を持つ方もいると思います。取り入れる際は、期待できる効果と、その後の運動まで考えることが大切です。

筋膜は、筋肉の表面だけにあるものではありません。

筋肉の内部や周囲には、組織を包み、支え、つなぐ結合組織があります。広い意味での「ファシアシステム」には、腱や靱帯、関節包なども含まれます。

ただし、身体のつながりを理解することと、痛みの原因を特定することは別です。触って硬く感じる、動かしにくいという理由だけでは、「筋膜が癒着している」とは判断できません。

ローラーで動きやすくなっても、組織が剥がれたとは限りません。

健康な成人を対象とした研究では、フォームローラーの使用後に、関節を動かせる範囲が一時的に広がる結果が報告されています。

一方、可動域が増えても、測定した筋肉の硬さには有意な変化がなかった研究もあります。伸ばされる感覚に対する許容度の変化が関係すると考えられますが、詳しい仕組みは十分に解明されていません。

そのため、「癒着を剥がした」「神経の働きを正常に戻した」と断定する説明は適切ではありません。ローラーは、運動前の準備やセルフケアの選択肢として、使用前後の反応を確かめながら活用します。

強い痛みを我慢する必要はありません。鋭い痛みやしびれが出た場合は中止し、症状が続くときは医療機関で確認してください。

柔軟性と、その範囲で力を出す能力を一緒に育てます。

腕が上がるようになっても、その位置で安定して重りを扱えるとは限りません。股関節も、曲がる深さに加えて、自分で動きを制御できるかが重要です。

筋力トレーニングは、柔軟性を高める方法にもなります。運動経験の少ない成人を対象とした5週間の研究では、可動域を使った筋トレによって、もも裏や股関節の柔軟性が改善しました。ただし、すべての関節で同じ結果が出たわけではありません。

無理に深く動かすのではなく、痛みやフォームに合わせて範囲を決め、負荷を段階的に調整することが基本です。

トレーニングへの取り入れ方として、例えば次の流れが考えられます。

  • 足首が動かしにくい場合は、準備運動や必要なケアの前後で動きを確認し、カーフレイズなどにつなげる。
  • 背中の種目では、ケーブルなどで負荷・引く方向を調整し、狙った動作を練習する。
  • 股関節では、レッグプレスやスプリットスクワットの深さを調整し、制御できる範囲で筋力を養う。

「効いている感じがしない」という訴えだけで、筋膜や神経の異常を決めつけることもできません。重量、動作の速さ、疲労、痛みなどを確認して、取り組みやすい条件を探します。

私が指導で大切にしたいのは、お客様が実際に動けるようになり、目的に合ったトレーニングを続けられることです。

ケアで得られた変化を確かめ、その日の運動につなげる。柔軟性と筋力の両方を育てながら、日常生活やスポーツで使える身体を目指していきます。