腰椎すべり症とトレーニングの再開

1月中旬より、古傷である腰椎すべり症が再発し、右足から腰にかけて強い痛みがあったため、トレーニングを休んでいました。しかし、2月に入り痛みが和らいできたため、無理のない範囲でトレーニングを再開しています。

現在は 腰への負担を考慮し、バーベルスクワットはリハビリレベルの重量に抑え、デッドリフトはダンベルで行っています。

今日は ベンチプレス130kg×5回を7セット、加えて肩のトレーニングを行いました。久々にトレーニング動画もアップしましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

痛みのない範囲で慎重に回復を目指しながら、段階的に負荷を調整していきたいと考えています。同じような症状に悩んでいる方の参考になれば幸いです。

腰椎すべり症とは?

腰椎すべり症とは、腰椎(背骨の腰の部分)が前方に滑る疾患 です。主に 加齢や姿勢の影響 によって椎間板や関節が弱くなり、腰椎の安定性が低下することで発生します。

骨がずれることで神経を圧迫すると、腰痛だけでなく、足のしびれや痛み(坐骨神経痛) を引き起こすこともあります。症状が進行すると、日常生活の動作にも影響を与えるため、早めの対策が重要です。

腰椎すべり症を予防・改善するためには、腰椎に負担をかける姿勢や動作を避けながら、体幹を安定させるトレーニングや適切なストレッチを取り入れる ことが大切です。

腰椎すべり症と腰椎分離症の違い

腰椎すべり症と腰椎分離症は混同されがちですが、原因やメカニズムが異なる別の疾患です。
• 腰椎すべり症:
腰椎(背骨の腰の部分)が前方に滑る状態のことを指します。主に 加齢や姿勢の影響 によって椎間板や関節が弱くなり、腰椎の安定性が失われることで発生します。骨の構造が崩れることで神経を圧迫し、腰痛だけでなく、足のしびれや痛み(坐骨神経痛)を引き起こすことがあります。
• 腰椎分離症:
腰椎の後方部分(椎弓)が疲労骨折し、骨が分離してしまった状態です。特に 成長期のスポーツ選手に多く見られ、過度な腰の反り動作が原因になりやすい のが特徴です。腰椎分離症自体が必ずしも痛みを伴うわけではありませんが、進行すると腰椎が不安定になり、腰椎すべり症を引き起こすことがあります。

つまり、腰椎分離症は骨折が原因の疾患であり、腰椎すべり症は骨のズレによって神経に影響を及ぼす疾患 です。両者は異なる病態ですが、分離症が進行してすべり症を併発するケースもあります。

これらの疾患に共通するのは、腰椎の安定性が低下することで痛みや神経症状が生じる点です。そのため、無理な負荷を避けつつ、適切なエクササイズで 体幹を強化し、腰椎の安定性を高めること が重要です。

痛みを悪化させる動作

腰椎すべり症の方は 腰を反る動作(腰椎の伸展) に特に注意が必要です。
なぜなら、腰椎の後方部分にストレスが集中し、神経や関節に負担がかかるからです。

避けるべき動作:
• 過度な腰の反り(例:ブリッジ動作、背中を反らせるストレッチ)
• 長時間の立位や前屈みの姿勢(脊柱の負担が増加)

腰椎すべり症のためのトレーニング

腰椎すべり症の方でも、適切な方法でトレーニングを行えば、症状の悪化を防ぎつつ筋力を維持できます。

避けるべきトレーニング
• 高重量のバーベルスクワット・デッドリフト
フォームが悪いと 腰が反りやすく なり、腰椎に過剰な負担がかかります。
→ 対策:軽い重量でフォームを意識する、ダンベルに切り替える
• オーバーヘッドプレス
肩の上にバーベルを持ち上げる動作では、反り腰になりやすい。
→ 対策:シーテッド(座位)で行い、腰の負担を軽減する

推奨されるトレーニング

腰椎を安定させる筋肉を強化することが、痛みの軽減と再発予防につながります。
• 体幹トレーニング
• プランク(腹横筋と多裂筋を強化し、腰椎を安定させる)
• デッドバグ(腰椎を中立に保ちつつ、インナーマッスルを鍛える)
• クランチ・ニートゥチェスト(軽度の屈曲動作は比較的安全)
• 下肢と臀部のストレッチ
• ハムストリングスのストレッチ(柔軟性を高めることで、骨盤の動きを改善)
• 臀部のストレッチ(特に大臀筋・中臀筋の柔軟性を向上させる)

エクササイズ実施時のポイント

腰椎すべり症のトレーニングでは、以下の点に注意しましょう。

✅ 正しいフォームの維持
• 反り腰にならないよう 骨盤を安定させる ことを意識する
• 腰に負担をかけない姿勢を確認しながらトレーニングを行う

✅ 負荷を段階的に増やす
• 最初は軽い負荷 で開始し、痛みがないことを確認しながら強度を上げる
• 体幹の安定性を優先し、無理な高重量トレーニングは避ける

✅ 必要に応じて専門家に相談
• 痛みが長引く場合は、医師や理学療法士に相談することをおすすめします。

まとめ

腰椎すべり症の症状がある場合、トレーニングを完全にやめるのではなく、腰に優しい方法で筋力維持・回復を目指す ことが大切です。

現在、私はバーベルスクワットをリハビリレベルの重量に抑え、デッドリフトはダンベルで行うことで腰の負担を軽減しながらトレーニングを再開しました。

今後も 痛みのない範囲で徐々に強度を上げていく 予定ですので、同じような症状で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください!