【週間記録】総挙上重量10,860kg|無理なく継続するベンチプレストレーニングの実践

先週1週間(2024年6月30日〜7月5日)のベンチプレスのメインセット総挙上重量は10,860kgでした。重量だけを見れば相当なボリュームですが、体感としては「無理なく」「継続可能な」トレーニングとして実施できています。
今回はその詳細を記録として残すとともに、年齢を重ねた今だからこそ意識している「積み上げ方」についてお伝えします。
■ トレーニング詳細と日別の積み上げ
6月30日(月)は、ベンチプレスを140kgで5回×3セット実施し、合計2,100kgを挙上。続けてナローベンチプレスを125kgで5回×3セット行い、1,875kgを追加しました。この日は胸と三頭筋の両方にしっかり刺激を入れ、フォーム精度を確認しながらのセッションでした。
7月2日(水)は足上げベンチプレス120kgで5回×5セットを行い、合計3,000kgを記録。下半身のブリッジを使わず、体幹の安定性とバランス感覚を高める目的で、あえて足を上げたフォームを採用しています。
7月4日(金)は、ベンチプレスを160kgで1回×3セット行い、合計480kg。その後、足上げナローベンチプレスを120kgで3回×3セット(1,080kg)実施しました。実はこの日は奥歯の銀歯が外れるというアクシデントがありましたが、軽度の内容に切り替え、集中力と精度を高める練習として位置づけました。
7月5日(土)は155kgのベンチプレスを3回×5セット行い、合計2,325kg。全てのセットでコントロールを失わず、呼吸とフォームを守り抜くことを優先しました。
これらのセッションを合計すると、1週間のベンチプレスのメインセット総挙上重量は10,860kg。いわゆる「爆発的な記録狙い」ではなく、「地道な積み重ね」がこの数値につながっています。
■ 無理をしない=甘えているわけではない
40代半ばを越えた今、私は「限界を超えるトレーニング」よりも「関節と腱を守りながら続けるトレーニング」を優先しています。高重量は必要ですが、それを扱うための土台=回復・精度・変化を軽視することはできません。
その一環として、リストラップ、エルボーラップなどのサポートギアを活用し、手首や肘関節への負担を軽減することも心がけています。こうした小さな工夫が、長く安全に続けるためには欠かせません。
【参考エビデンス】
Schoenfeld(2010) によると、筋肥大には「機械的張力」「筋損傷」「代謝ストレス」の3要素が関与するとされており、必ずしもオールアウト(限界までの追い込み)が必須とはされていません。
Baz-Valleら(2019) では、筋力と筋肥大を目的としたトレーニングでは、週4回以上の高頻度中ボリュームのトレーニングが、低頻度高強度よりも優れていることが示されています。
つまり、オールアウト一辺倒ではなく、構造的に正しいフォームでボリュームを積むことが、長期的な成果につながるのです。
■ 種目の使い分けと「負荷分散」の工夫
今回の1週間では、通常のベンチプレスに加え、ナローベンチプレス、足上げベンチプレス、足上げナローベンチプレスと4種類のバリエーションを取り入れています。
通常ベンチプレス:高重量で神経系と動員筋を最大化
ナローベンチプレス:三頭筋と前鋸筋の補助強化、肘の軌道安定
足上げベンチプレス:体幹コントロール向上、バランス刺激
足上げナローベンチ:特に腹圧と上腕部への集中負荷が強まる
このように、種目ごとに目的を持ち、関節への負担が一点に集中しないよう設計することで、長期間にわたる継続が可能になります。
■ 不調な日でも「ゼロにしない」考え方
金曜日のように、奥歯の詰め物が外れるなど体調や予期せぬトラブルが発生することもあります。しかし、ここで「休む」か「続けるか」だけで判断するのではなく、「どう調整して続けるか」という視点が重要です。
この日は軽めのシングルセット(160kg×1回×3セット)と足上げナローベンチの軽量セットに切り替え、結果的にトレーニング自体の質は高く保てました。
■ 「積み上げ」の先にしか見えない景色がある
私は1991年からベンチプレスを継続しており、1994年からは毎年100kg以上、2004年からは180kg以上を連続で記録更新中です。これらの記録は、特別な日や特別な一発で得られたものではなく、何千回という“普通の練習”の延長線上にあるものです。
■ おわりに:週単位の振り返りが「継続」の武器になる
今回のように、週単位で使用重量とボリュームを「数値化」し、記録することは非常に有効です。
疲労の可視化、フォーム変化の兆候、モチベーション維持といった面で大きな意味を持ちます。
トレーニングは、筋肉だけでなく「自分自身との対話」の時間でもあります。これからも、無理をせずに、しかし確実に積み上げていきたいと思います。
小濱裕司