千葉県木更津市の小濱トレーニングジム代表、小濱裕司です。
2026年9月13日(日)。ウェイトトレーニングが続いていたので、今日は有酸素運動のみの日にしました。
最初に、久しぶりのローイングエルゴを1,000m行い、3分38秒でゴール。自分では余裕を持って漕いだつもりで、平均ペースは1分49秒/500mでした。その後、スキルランのスキルネスセッションを最大設定のレベル25で40分間実施しました。
過去の記録は、500mが1分17秒1、1,000mが3分2秒です。ただ、1,000mを全力で漕いだ後は、しばらく動けず、他のトレーニングもできなくなりました。その日は食欲がなく、食事も取れませんでした。
こうした経験から、タイムへの挑戦に加えて、目的に応じた出力の調整も大切だと感じています。
脚・体幹・腕を連動させる全身運動です。
今回使ったConcept2のローイングエルゴは、ボートを漕ぐ動作を屋内で行うためのマシンです。シートを前後に動かしながらハンドルを引き、距離・時間・ペース・出力などを確認できます。
主に次の筋肉が働きます。
- 太もも前の大腿四頭筋:膝を伸ばし、脚で押し出す。
- お尻やもも裏の筋肉:股関節を伸ばす動きに関わる。
- 背中や腕の筋肉:ハンドルを身体へ引きつける。
- 腹部や背部の筋肉:動作中の体幹を支える。
これらを協調させ、全身で力を伝えます。Concept2公式・使用する筋肉
心肺機能の向上にも活用できます。
2023年の研究では、60代の閉経後女性が週3回・1回30分のローイングを10週間行い、運動負荷試験でのピーク酸素摂取量などが改善しました。ただし、対象者と実施条件が限られるため、効果の大きさをそのまま全ての人に当てはめることはできません。Araujoら、2023年
フォームは「脚→上体→腕」、戻りはその逆が基本です。
漕ぐ動作は、大きく4つの局面に分けられます。
- キャッチ:漕ぎ始めの姿勢
膝を曲げて前へ移動し、腕は伸ばします。上体は股関節から前傾させ、肩をすくめずに構えます。すねは無理のない範囲で垂直を目安にし、かかとは必要に応じて浮いて構いません。
- ドライブ:脚で押して漕ぐ
まず脚でフットプレートを押します。そこから上体を起こし、最後に腕でハンドルを引きつけます。3つの動作を途中で止めず、連続した動きにします。
- フィニッシュ:引き終わり
脚を伸ばし、上体は少し後傾した位置へ。ハンドルは肋骨の下あたりに引き、手首をまっすぐに保ちます。肩の力を抜き、強く握りすぎないようにします。
- リカバリー:次の一漕ぎへ戻る
腕を伸ばし、股関節から上体を前へ倒します。手が膝を通過したら膝を曲げ、シートを前へ戻します。
戻りの順序を整えると、ハンドルと膝が干渉しにくくなります。Concept2公式・ローイングの基本動作
ダンパーの数字と、運動のきつさを区別しましょう。
ファン横の「1〜10」のレバーは、ダンパーと呼ばれます。空気の取り込み量を変え、一漕ぎの感触を調整するものです。
運動強度は、この数字だけでは決まりません。同じ設定でも、強く漕いでファンを速く回せば出力は上がります。
メーカーは使い始めの目安として3〜5を案内しています。動作を確認しながら、自分に合う漕ぎ心地を探しましょう。
別のマシンと設定をそろえたいときは、ファンの減速から求める「ドラッグファクター」が参考になります。同じダンパー番号でも、空気の状態や内部のほこりなどによって値が変わります。Concept2公式・ダンパーとドラッグファクター
モニターでは、ペースと漕ぐ回数をセットで確認します。
「500mペース」は、その速度で500mを漕ぐのにかかる時間です。「2:00/500m」なら2分を意味し、数字が小さいほど速くなります。
一方、「s/m」や「spm」は、1分間に漕ぐ回数を表します。24spmなら、1分間に24回です。
回数を増やしても、一漕ぎの出力が下がれば、その分だけ速くなるとは限りません。脚から力を伝え、リカバリーを落ち着いて行うことも大切です。Concept2公式・出力とストロークレート
ペースを上げると、必要な出力も大きく変わります。
Concept2の公式計算式で求めた値を、2分00秒/500mを基準に示します。
- 2分00秒/500m:約203W
- 1分50秒/500m:約263W → 約30%増
- 1分40秒/500m:350W → 約73%増
これは機械的な出力の比較であり、疲労が同じ割合で増えることを意味するものではありません。Concept2公式・ペースと出力の計算式
HYROXでは、その後の種目まで含めたペース配分を考えます。
HYROXは、1kmのランニングとワークアウトを交互に行い、8種類の種目をこなす競技です。ローイング1,000mは5番目のワークアウトで、前後にもランニングがあります。HYROX公式・競技構成
競技に向けてメニューを組む際は、漕ぎ終えたときの呼吸や脚の疲労に加え、その後のランニングまで確認します。単独のベストタイムから一律に適正ペースを決めず、前後の運動を組み合わせて調整することが大切です。
疲労を抑えたい日は、呼吸と主観的なきつさも目安にします。
CDCは、「会話はできるものの歌うのは難しい」程度を中強度の目安としています。強度が高くなると、息継ぎなしに数語以上話すことが難しくなります。同じ速度でも、体力によって感じるきつさは変わります。CDC・運動強度の確認方法
疲労を抑える目的なら、会話に余裕があり、フォームを保てる強度から始めます。取り入れ方の例は、次のとおりです。
- 久しぶりに行う場合:5分漕ぐ→1〜2分休む→5分漕ぐ。
- 連続運動に慣れている場合:余力のあるペースで10〜20分。
時間は身体の状態に合わせて調整し、翌日の疲労も含めて次回の量を決めます。
距離・タイム・平均ストロークレート・主観的なきつさを記録しておくと、変化を振り返りやすくなります。
着地の衝撃がない運動でも、身体の状態に合わせた調整は必要です。
座って行うローイングには、ランニングのような着地の衝撃がありません。ただし、脚や股関節、体幹への負荷はかかります。
World Rowingの腰痛に関する資料では、急な練習量の増加や、疲労に伴う動作の変化が扱われています。フォームが崩れてきたら運動を区切るなどして調整し、痛みが運動を妨げる場合は医療専門職の評価を受けます。World Rowing・ローイングと腰痛
運動後の食欲低下も、原因を決めつけることはできません。
2024年の健康な成人14人を対象とした自転車運動の研究では、高強度の条件で、食欲に関わるホルモン「グレリン」の低下が報告されています。Andersonら、2024年
ただし、この結果で私の当時の食欲低下を説明できるかはわかりません。
小濱トレーニングジムでの指導にも、自分自身の経験と研究から得た知識を活かしていきたいと考えています。運動を終えた後の食事や日常の活動まで視野に入れて、目的に合った取り組み方を伝えていきます。

