減量中に筋肉を守る食事法|体重73kg台を維持する私の実例【食事編】

減量中の食事では、単に食べる量を減らせばよいわけではありません。

体脂肪を落とすには摂取エネルギーを消費エネルギーより少なくする必要がありますが、食事を減らしすぎると、筋肉やトレーニング能力まで失いやすくなります。

重要なのは、適度なエネルギー不足を作りながら、たんぱく質を確保し、炭水化物と脂質を極端に削らないことです。

現在は体重73kg台を維持

私自身も現在は減量に取り組みながら、体重73kg台を維持しています。

減量は体重の数字だけを小さくすることが目的ではありません。筋肉や筋力をできるだけ維持し、トレーニングを続けられる状態を保つことも重視しています。

減量の基本は一定期間のエネルギー収支

体脂肪を減らすための基本条件は、一定期間において摂取エネルギーが消費エネルギーを下回ることです。

低糖質食、脂質制限、時間制限食などは、摂取エネルギーを抑えるための方法です。どれか一つの方法を選んだだけで、自動的に体脂肪が減るわけではありません。

一方で、同じカロリーであれば何を食べても同じというわけでもありません。たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが不足すれば、空腹感が強くなり、体調やトレーニングの質にも影響します。

体重を早く落としすぎない

体重が早く落ちるほど、減量が順調とは限りません。急激な減量では、体脂肪と一緒に筋肉を失う危険性も高くなります。

競技者を対象に、1週間当たり体重の約0.7%を落とす群と約1.4%を落とす群を比較した研究では、緩やかに減量した群の方が、除脂肪量や筋力の面で良好な結果を示しました。

実践上は、1週間当たり体重の0.5~1.0%程度を一つの目安とし、すでに十分に絞れている人や筋力を重視する人ほど、ゆっくり進める方法が適しています。

なお、減量開始直後の大きな体重減少は、すべてが体脂肪ではありません。炭水化物の摂取量が減ると、筋グリコーゲンと一緒に保持されていた水分も減るためです。

たんぱく質を十分に確保する

減量中はエネルギーが不足するため、筋肉を維持する目的で、通常時よりもたんぱく質の重要性が高くなります。

競技者の減量に関するレビューでは、1日当たり体重1kgにつき1.6~2.4gのたんぱく質が提案されています。現在の私のように体重73kg台であれば、計算上は約118~177gに相当します。ただし、この範囲を全員が一律に摂るという意味ではありません。

必要量は、体格、減量幅、トレーニング量、年齢、消化能力などによって変わります。減量幅が大きい人や、すでに十分に絞れている人ほど、範囲の上限寄りが必要になる場合があります。

肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などを使い、1日3~5回程度に分けて摂ると実践しやすくなります。食事だけで不足する場合は、ホエイやソイなどのプロテインを補助的に使えます。

ただし、たんぱく質にもエネルギーはあります。必要量を確保しながら、1日の総摂取エネルギーを調整することが重要です。

炭水化物を完全に抜く必要はない

炭水化物だけが体脂肪増加の原因ではありません。炭水化物を食べながらでも、適切なエネルギー不足があれば体脂肪は減ります。

一方で、炭水化物を多く摂れば必ず筋力や筋肥大が向上するとも言い切れません。食事を摂った状態で行う一般的な量の筋力トレーニングでは、炭水化物を追加しても明確な効果が出にくいとする研究があります。

ただし、トレーニング時間が長い場合、セット数が多い場合、空腹状態で行う場合などは、炭水化物の不足がトレーニング量や回復に影響する可能性があります。

減量中は炭水化物をゼロにするのではなく、トレーニング前後を中心に必要量を残す方法が実践的です。米、パン、麺、いも類、果物などから、消化のしやすさに合わせて選びます。

夕方以降に炭水化物を食べただけで体脂肪になるわけではありません。食べる時間だけでなく、1日の総摂取量を確認する必要があります。

脂質も極端に削らない

脂質は1g当たり9kcalあり、たんぱく質や炭水化物よりもエネルギー密度が高いため、量を調整すると総摂取カロリーを抑えやすくなります。

しかし、完全に避けるのは適切ではありません。魚、卵、ナッツ類、オリーブオイルなどを取り入れながら、揚げ物、菓子類、ドレッシング、調理油など、気づかないうちに増えやすい脂質を管理します。

脂質と炭水化物のどちらを多めに減らすかは、食習慣、体質、トレーニング量によって変わります。全員に共通する唯一の比率はありません。

体重が止まっても、すぐに食事を減らさない

体重は、塩分、炭水化物、水分、便通、睡眠、トレーニングによる炎症などでも変動します。数日間体重が落ちなかっただけでは、停滞したとは判断できません。

次の項目を同じ条件で確認します。

● 毎日の体重と7日間程度の平均値

● 1~2週間ごとのウエスト

● 写真や衣服のゆとり

● 食事記録の抜けや間食

● 歩数や日常活動量

● 睡眠時間と疲労感

2~3週間ほど平均体重やウエストに変化がなく、食事と活動量も計画通りであることを確認してから、摂取量または活動量を小さく調整します。

一度に大きく食事を減らすと、空腹感や疲労が強くなり、筋力トレーニングの質も低下しやすくなります。

ダイエットブレイクは継続のための選択肢

一定期間、摂取エネルギーを維持量付近まで戻す方法を「ダイエットブレイク」と呼びます。

筋力トレーニング経験者を対象にした研究では、継続的なエネルギー制限よりも体脂肪減少や除脂肪量維持に明確に優れていたわけではありません。一方で、空腹感、いら立ち、集中力、筋持久力などが一時的に改善した研究もあります。

ダイエットブレイクは、脂肪を急速に燃やす方法ではありません。長期の減量を続けるために、疲労や空腹感を管理する選択肢です。

無制限に食べる「チートデイ」とは異なり、計画的に維持カロリー付近へ戻します。

減量中の食事で避けたい考え方

● 炭水化物を完全に抜けば必ず痩せる

● 夜に食べたものはすべて体脂肪になる

● 汗を多くかけば体脂肪が減る

● 脂肪燃焼サプリを飲めば食事管理は不要

● 体重が軽いほど健康で動ける身体になる

発汗で減る体重の大部分は水分です。また、特定の食品やサプリメントだけでエネルギー収支の問題を解決することはできません。

筋肉を守りながら続けられる食事を選ぶ

減量中の食事で重要なのは、極端に食べる量を減らすことではありません。

適度なエネルギー不足を作り、たんぱく質を確保し、炭水化物と脂質をトレーニングや体調に合わせて調整することが基本です。

体重だけを追いかけず、ウエスト、身体の見た目、トレーニング記録、空腹感、疲労、睡眠なども確認します。

減量の成功は、最も軽い体重になることではありません。必要な筋肉と能力を守りながら体脂肪を減らし、その食生活を無理なく継続できることです。

小濱トレーニングジムでは、減量を目的とした方にも、運動経験や身体の状態に合わせたパーソナルトレーニングを行っています。減量中も筋力をできるだけ維持したい方は、初回体験をご利用ください。

参考文献

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2. Hector AJ, Phillips SM. Protein Recommendations for Weight Loss in Elite Athletes.

3. Helms ER, et al. A systematic review of dietary protein during caloric restriction in resistance trained lean athletes.

4. Henselmans M, et al. The Effect of Carbohydrate Intake on Strength and Resistance Training Performance.

5. King A, et al. The Ergogenic Effects of Acute Carbohydrate Feeding on Resistance Exercise Performance.

6. Peos JJ, et al. Continuous versus Intermittent Dieting for Fat Loss and Fat-Free Mass Retention in Resistance-Trained Adults.