「脚トレの日が近づくと気が重い」「種目を詰め込むと、後半は思うように動けない」。そんなときは、下半身トレーニングの組み方を見直す余地があります。
千葉県木更津市のパーソナルトレーニングジム、小濱トレーニングジムのパーソナルトレーナー、小濱裕司です。
脚を鍛える方法には、下半身に集中する日を設ける方法も、複数の日に分ける方法もあります。研究から分かっていることを整理し、目的と生活に合う組み方を考えてみましょう。
1.「脚の日」は作ってもよい
下半身の種目を同じ日にまとめること自体が、筋肉の成長を妨げるわけではありません。
2024年のシステマティックレビュー・メタ分析では、14件の研究、計392人のデータが検討されました。週間のトレーニング量をそろえた条件では、部位ごとに日を分ける分割法と、各回で全身を鍛える全身法との間に、筋力向上や筋肥大の有意な差は確認されていません。
また、トレーニング頻度に関する2019年のメタ分析でも、週間の量が同じ場合、頻度を増やすことによる筋肥大の明確な優位性は示されませんでした。
そのため、「週1回だから効果がない」「週3回にすれば必ずよく育つ」とは言い切れません。脚を鍛える日を設けながら、週2回に分ける組み方も可能です。
2.後半の種目が崩れるなら、分散を検討する
脚トレを分けるかどうかは、実際のトレーニングの様子から判断すると分かりやすくなります。
例えば、前半のスクワットで疲れ切り、後半の種目では予定した回数を大きく下回る。疲労で動作が雑になり、狙った筋肉を十分に動かせない。こうした状態が続くなら、一部の種目やセットを別の日へ移す方法が考えられます。
まずは週間のセット数を大きく変えず、配分を変えてみましょう。重量、回数、動作の安定性、次のトレーニングまでの回復を記録すると、自分に合うかを判断しやすくなります。
ただし、重量×回数×セット数で表す「総負荷量」が増えても、その割合と同じだけ筋肉が大きくなるわけではありません。記録の数字は、身体の変化や疲労と合わせて見る必要があります。
毎回の疲労が仕事や日常生活に響く場合は、頻度だけでなく、週間の総量や追い込み方も見直しましょう。
3.ブルガリアンスクワットだけで十分?
ブルガリアンスクワットは、下半身を鍛える選択肢の一つです。ただし、どの種目についても、それだけですべての筋肉を十分に鍛えられるとは限りません。
例えば、通常のスクワットを10週間行った研究では、大腿部の一部の筋肉やお尻の筋肉に発達が見られた一方、ハムストリングスと大腿直筋には有意な筋体積の増加が確認されませんでした。
これはブルガリアンスクワットを直接調べた結果ではありませんが、複数の関節を使う種目でも、筋肉ごとの発達は一様ではないことを示しています。
下半身を幅広く鍛えたい場合は、しゃがむ動作に加え、股関節を伸ばす動作、膝を曲げる動作、かかとを上げる動作なども、目的に応じて検討します。すべてを同じ日に行う必要はありません。
運動習慣を作る段階では、取り組みやすい少数の種目から始め、必要に応じて内容を増やす方法もあります。
4.スーパーセットは時間短縮の選択肢
2種目を少ない休憩で続けて行う「スーパーセット」は、トレーニング時間を短くしたいときに使われます。膝を曲げる種目と伸ばす種目を組み合わせるなど、反対の働きをする筋肉を交互に鍛える方法もその一つです。
2025年のメタ分析では、通常のセット法と比べて、スーパーセットは時間を短縮でき、長期的な筋力向上や筋肥大には明確な差が確認されませんでした。一方、主観的なきつさは高くなる傾向がありました。
片方の筋肉への直接的な負荷が減っている間も、全身が十分に休めるとは限りません。息切れや疲労でフォームが崩れる場合は、休憩を増やす、組み合わせを変えるなどの調整が必要です。
時間を短くできるかだけでなく、必要な動作と負荷を保てるかを基準に取り入れましょう。
5.分散すれば脂肪が落ちやすくなる?
全身法のほうが分割法より体脂肪量が減少したという研究はあります。2024年の研究では、トレーニング経験のある男性23人を対象に、週5日の全身法と分割法を8週間比較し、全身法でより大きな脂肪量の減少が報告されました。
ただし、これは限られた人数と特定のプログラムで得られた結果です。脚トレの配分だけを変えて比較した研究でもありません。
そのため、「脚トレを分散すれば誰でも痩せる」「毎回脚を鍛えると脂肪燃焼率が上がる」とまでは言えません。体脂肪を減らす目的であっても、トレーニングの分け方だけで成果を判断しないことが大切です。
6.通える日数と回復に合わせて組み立てる
週2回通う場合は、両日とも上半身と下半身を組み合わせ、脚の種目を分ける方法があります。週3回以上通える場合は、上半身と下半身で日を分けたり、各回に少しずつ脚の種目を入れたりする方法も選べます。
これは組み方の例であり、全員に同じ頻度を勧めるものではありません。
選ぶときには、予定したトレーニングを安定して行えるか、次の運動までに回復できるか、生活の中で続けられるかを確認します。慣れてきたら、動作を保てる範囲で重量や回数を少しずつ調整していきましょう。
研究を実際の指導に生かすには、平均的な結果を参考にしながら、一人ひとりの反応を見ることが欠かせません。
参考文献
- Ramos-Campoら(2024):分割法と全身法の筋力・筋肥大への効果を比較したメタ分析
- Schoenfeldら(2019):トレーニング頻度と筋肥大に関するメタ分析
- Kuboら(2019):スクワットの深さと下肢筋体積の変化
- Zhangら(2025):スーパーセットと通常のセット法を比較したメタ分析
- Carneiroら(2024):全身法と分割法による体脂肪量の変化を比較した試験
脚トレの組み方で迷ったら
「自分に合う種目が分からない」「今の脚トレは負担が大きい」と感じている方は、小濱トレーニングジムへご相談ください。
身体づくりの目標と日常生活を両立できるよう、ご自身に合ったトレーニングを一緒に考えていきましょう。
皆様のご利用をお待ちしております。

