【注意】有酸素運動のやり過ぎで筋トレの効果が下がる?

両立のコツと正しい順番も解説!

健康維持や脂肪燃焼に効果的な有酸素運動。しかし、「たくさんやればやるほど良い」と思っていませんか?

実は、有酸素運動の“やりすぎ”は、筋力アップやボディメイクの効果を下げてしまう原因にもなります。

有酸素運動のやりすぎがもたらす6つの注意点と、筋トレと有酸素運動をうまく両立させる方法、ウォーミングアップとしての有酸素運動のメリットもあわせて解説します。

① 筋分解ホルモン「コルチゾル」が増える

長時間の有酸素運動を続けると、ストレスホルモン「コルチゾル」が過剰に分泌されやすくなります。

コルチゾルは筋肉の分解を促す作用があるため、せっかくの筋トレ効果を打ち消してしまうリスクがあります。

② 過剰な節約モードで「代謝が落ちる」ことも

長時間の運動や過度なカロリー制限が続くと、体はカロリー消費を抑える「省エネモード」に切り替わります。

この現象は代謝適応と呼ばれ、体重が減っても「痩せにくく・太りやすい体質」になってしまうことも。

③ 筋トレの効果に“ブレーキ”がかかる(干渉効果)

有酸素運動と筋トレを同じ日に行うと、両方の効果がぶつかり合ってしまう「干渉効果(インターフィアレンス効果)」が起きることがあります。

特に、長時間の有酸素運動を先に行うと筋力・筋肥大の伸びが悪くなる傾向があります。

④ 回復力が低下し「疲れが抜けない」

オーバートレーニング状態になると、疲労が抜けにくくなったり、睡眠の質が下がったり、集中力が落ちたりすることがあります。

筋肉は「鍛えて→休んで→回復する」ことで成長します。回復不足ではトレーニングの意味が半減してしまうのです。

⑤ 活性酸素の増加で老化のリスクも

長時間の有酸素運動は、**活性酸素(体を酸化させる物質)**の増加を引き起こす可能性があります。

適度な運動では抗酸化酵素が増えて健康にプラスですが、やりすぎは逆効果になりかねません。

【ただし】有酸素運動は「ウォーミングアップ」としては効果的!

誤解しないでいただきたいのは、有酸素運動=悪いというわけではないということ。

特にトレーニング前のウォーミングアップとしての有酸素運動には、以下のようなメリットがあります。

体温と筋温を上昇させ、ケガを防ぐ 血流を促進し、関節の可動性を高める 交感神経を刺激して集中力を高める

このように、有酸素運動を5〜10分程度の軽い負荷で取り入れることで、その後の筋トレパフォーマンスも上がります。

【両立のコツ】筋トレと有酸素運動を効果的に組み合わせるには?

両方を効率的に行うには、次のような順番・ボリュームを意識しましょう。

● 有酸素は筋トレの後に「メインとして」行う

脂肪燃焼が目的の場合、筋トレで糖を消費した後に有酸素運動を行うと、より効果的に脂肪が使われやすくなります。

ただし、前述の通り、ウォームアップとして5〜10分の軽い有酸素はトレーニング前でもOKです。

● 有酸素の時間と頻度は「短く・少なく」

長時間の有酸素は筋分解・疲労蓄積の原因になるため、1回20〜30分、週2〜3回程度が目安。

短時間高強度の**HIIT(高強度インターバルトレーニング)**もおすすめです。

● 筋トレと有酸素は別日に分けるのも◎

スケジュールに余裕がある方は、筋トレ日と有酸素日を分ける方法も有効です。

たとえば、筋トレ:月・木、有酸素:火・金、のように分けると、干渉効果や疲労のリスクを抑えられます。

【まとめ】有酸素運動は敵ではない。大切なのは「順番」と「やりすぎない工夫」

有酸素運動も筋トレも、どちらも体を変えるためには重要な要素です。

大切なのは、目的に応じて順番・頻度・強度を適切に設計すること。

体力や代謝を高めながら、健康的にシェイプアップしていきましょう!

【ポイントまとめ】

ウォーミングアップとしての有酸素(5〜10分)は効果的 本格的な有酸素運動は筋トレ後または別日がベター 週2〜3回、20〜30分程度が理想 やりすぎると筋分解や代謝低下のリスクも