クレアルカリンとモノハイドレートを科学的に比較
筋トレやスポーツをしている方であれば、一度はクレアチンというサプリメントを耳にしたことがあると思います。
クレアチンは現在までに数多くの研究が行われており、スポーツサプリメントの中でも最も科学的根拠が豊富な成分の一つです。
一方で近年は、
「クレアルカリンは通常のクレアチンより優れている」
「少量で高い効果が得られる」
といった広告も見かけるようになりました。
では実際にどちらを選ぶべきなのでしょうか。
クレアチンを選ぶ際には、宣伝文句ではなく研究結果を参考にすることが重要です。
現在のスポーツ栄養学ではクレアチンモノハイドレートが最も多く研究されており、筋力向上やパフォーマンス向上に対する有効性が確認されています。
一方で、クレアルカリンについては広告で語られているほどの優位性を示す研究結果は十分に確認されていません。
①クレアチンとは何か
クレアチンは体内に存在する天然成分で、主に筋肉内に蓄えられています。
高重量のウエイトトレーニングや短距離走、ジャンプなどの高強度運動では、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが大量に消費されます。
クレアチンはATPの再合成を助ける役割を持っており、筋肉内のクレアチン量が増えることで、
・筋力向上
・パワー向上
・トレーニングボリューム増加
・除脂肪体重増加
などの効果が期待できます。
現在では筋力向上やパフォーマンス向上に有効なサプリメントとして広く認められています。
②クレアルカリンは本当に優れているのか
クレアルカリンはクレアチンをアルカリ化処理した製品です。
メーカーによっては、
「通常のクレアチンは胃酸で分解される」
「クレアルカリンは分解されにくい」
「少量で高い効果が得られる」
と説明されています。
しかし現在の研究では、
・筋肉内クレアチン量
・筋力向上
・除脂肪体重増加
・運動パフォーマンス
において、クレアルカリンがクレアチンモノハイドレートを上回るという一貫した結果は確認されていません。
現時点ではクレアチンモノハイドレートが最も信頼性の高い選択肢と言えるでしょう。
③胃酸で壊れるという説は正しいのか
クレアルカリンが開発された背景には、
「クレアチンは胃酸で壊れてしまう」
という考え方があります。
しかし現在では、クレアチンモノハイドレートは通常の摂取条件で十分に吸収されると考えられています。
胃の中に滞在する短時間で大部分が失活することを示す十分な証拠はありません。
そのため、クレアルカリンの理論的優位性についても慎重に判断する必要があります。
④クレアチンの適切な摂取量
現在最も一般的に推奨されている摂取量は1日3〜5gです。
この量を毎日継続することで筋肉内のクレアチン濃度は徐々に高まっていきます。
また、
・1日20gを5〜7日間摂取するローディング法
もあります。
ローディングを行うと筋肉内への蓄積を早めることはできますが、最終的な蓄積量は通常摂取でも大きく変わりません。
そのため、多くの方は1日3〜5gを継続する方法で十分です。
⑤ローディングは必要なのか
ローディングによって短期間で筋肉内クレアチン量を増やすことは可能です。
しかし、
・胃の不快感
・腹部膨満感
・下痢
などが起こる場合もあります。
大会や試合などで短期間に効果を得たい場合を除けば、必ずしも必要な方法ではありません。
⑥どの製品を選べば良いのか
クレアチンを選ぶ際は、
・クレアチンモノハイドレート
・信頼できるメーカー
・第三者機関による品質検査
・適切な品質管理
を確認することが重要です。
研究で使用されているクレアチンの大半はモノハイドレートです。
科学的根拠を重視するのであれば、まずはクレアチンモノハイドレートを選ぶのが合理的でしょう。
⑦ベータアラニンとの併用
近年は複数のサプリメントを組み合わせる研究も進んでいます。
その中で注目されているのがベータアラニンです。
クレアチンはATP再合成能力を高める働きがあります。
一方、ベータアラニンは筋肉内カルノシン濃度を高め、運動中の酸性化を抑える働きがあります。
作用機序が異なるため、
・高重量トレーニング
・スプリント競技
・HIIT
・パワー系スポーツ
では相補的な効果が期待されています。
⑧飲むタイミングは重要か
以前は、
「トレーニング直後が最も効果的」
と言われていました。
しかし現在の研究では、摂取タイミングよりも筋肉内クレアチン量を維持することの方が重要と考えられています。
トレーニング前後にこだわるよりも、毎日継続して摂取することを優先しましょう。
⑨まとめ
現在の科学的根拠を総合すると、クレアチンサプリメントを選ぶ際の第一選択はクレアチンモノハイドレートです。
クレアルカリンがモノハイドレートを上回るという十分な証拠は現時点では確認されていません。
また、クレアチンは高用量を摂取する必要はなく、1日3〜5gを継続することで十分な効果が期待できます。
筋力向上やパフォーマンス向上を目指す方は、高品質なクレアチンモノハイドレートを毎日継続して摂取することが、最も科学的で経済的な方法と言えるでしょう。

