腹筋を割るには何kgまで落とせばいい?体重80kgを例に解説

パーソナルトレーナーとして25年以上指導を続けていますが、特に男性のお客様から多いのが、

「お腹周りの脂肪を落としたい」

「腹筋が見えるくらいまで引き締めたい」

というご要望です。

しかし実際には、

「体重は減ったのにお腹がへこまない」

「腹筋運動を頑張っているのに腹筋が見えない」

「何kgまで落とせば腹筋が出ますか?」

という声も少なくありません。

腹筋を見せるためには、ただ体重を落とすだけでは不十分です。

体脂肪を減らしながら筋肉を維持することが重要になります。

今回は体重80kg・体脂肪率20%の男性を例に、腹筋が見える身体を目指すための現実的な方法をまとめてみます。

■ ① まずは目標を正しく設定する

体重80kg・体脂肪率20%の場合、

・体脂肪量:約16kg

・除脂肪体重:約64kg

となります。

一般的に男性は、

・体脂肪率15%前後で腹筋のラインが見え始める

・体脂肪率12%前後で腹筋がかなり明瞭になる

・体脂肪率10%前後でくっきり割れて見える

ことが多いとされています。

除脂肪体重64kgを維持できたと仮定すると、

・体脂肪率15% → 約75kg

・体脂肪率12% → 約73kg

・体脂肪率10% → 約71kg

が目安になります。

つまり、現在80kg・体脂肪率20%の方が腹筋を見せたいのであれば、脂肪を5〜9kg程度落とす必要がある可能性があります。

ただし、短期間で無理に体重を落とそうとすると筋肉まで失いやすくなります。

6週間程度であれば、

・体重−3〜5kg

・体脂肪率20% → 16〜18%

程度が現実的な目標です。

この段階でもお腹周りはかなり引き締まり、腹筋上部のラインが見え始める方も少なくありません。

■ ② 体脂肪を減らす最も重要な原則

現在の研究で最も重要と考えられているのは、

「消費カロリー > 摂取カロリー」

の状態を継続することです。

糖質制限でも脂質制限でも、

最終的には消費カロリーより摂取カロリーが少なくならなければ体脂肪は減りません。

まずはこの大原則を理解することが大切です。

■ ③ タンパク質を最優先する

減量中は筋肉量を維持することが重要です。

筋肉が減ると、

・筋力低下

・代謝低下

・見た目の悪化

につながります。

現在のスポーツ栄養学では、

体重1kgあたり1.6〜2.2g程度

のタンパク質摂取が推奨されています。

体重80kgなら、

1日130〜180g程度

が目安になります。

おすすめの食品は、

・鶏胸肉

・ささみ

・卵

・魚

・赤身肉

・納豆

・ギリシャヨーグルト

・ホエイプロテイン

などです。

■ ④ 食物繊維を増やす

食物繊維は満腹感を高め、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。

おすすめは、

・野菜類

・きのこ類

・海藻類

・豆類

・オートミール

・玄米

などです。

目標は1日20〜30g程度です。

■ ⑤ 炭水化物を極端に減らさない

筋トレを行う方にとって炭水化物は重要なエネルギー源です。

極端な糖質制限は、

・筋力低下

・トレーニング量の低下

・筋肉量減少

につながる可能性があります。

白米やじゃがいもを冷却するとレジスタントスターチは増加しますが、劇的なカロリーカット効果があるわけではありません。

冷やご飯を食べれば痩せるのではなく、食事全体のバランスが重要です。

■ ⑥ 飲み物のカロリーに注意する

意外と見落とされるのが飲み物です。

・ジュース

・スポーツドリンク

・加糖コーヒー

・アルコール

などは知らないうちに摂取カロリーを増やします。

基本は、

・水

・お茶

・ブラックコーヒー

を中心にすると良いでしょう。

■ ⑦ 筋トレは週2〜4回行う

腹筋を見せるために最も重要なのは腹筋運動ではありません。

まずは全身の大きな筋肉を鍛えることが優先です。

おすすめは、

・スクワット

・レッグプレス

・ベンチプレス

・チェストプレス

・ラットプルダウン

・ローイング

・ショルダープレス

などです。

減量中も筋肉に十分な刺激を与えることで筋量維持につながります。

■ ⑧ 有酸素運動を組み合わせる

筋トレだけでも体脂肪は減りますが、有酸素運動を加えることでエネルギー消費量を増やせます。

おすすめは、

・ウォーキング

・ジョギング

・エアロバイク

・ローイングマシン

などです。

週150〜300分程度を目安に行うと良いでしょう。

■ ⑨ 腹筋トレーニングも行う

腹筋運動だけでお腹の脂肪は落ちません。

しかし腹筋そのものを鍛えることで、

・腹筋の厚み

・腹筋の立体感

を作ることができます。

おすすめは、

・クランチ

・ケーブルクランチ

・レッグレイズ

・アブローラー

などです。

週2〜3回程度で十分です。

■ ⑩ 睡眠を確保する

睡眠不足は、

・食欲増加

・回復能力低下

・筋力低下

につながる可能性があります。

筋トレやダイエットの効果を高めるためにも、毎日7〜8時間程度の睡眠を目安にしましょう。

寝不足が続くと食欲を調整するホルモンのバランスが乱れ、空腹を感じやすくなることも報告されています。

■ ⑪ 日常活動量を増やす

ジムでの運動だけでなく、

・階段を使う

・歩く距離を増やす

・座る時間を減らす

ことも重要です。

1日8,000〜10,000歩程度を目安に活動量を確保しましょう。

■ ⑫ アルコールを減らす

アルコールは脂肪燃焼を一時的に抑制し、食欲増加にもつながります。

減量期間中は量や頻度を減らすことが有利です。

■ 6週間後の現実的な目標

体重80kg

体脂肪率20%

体重75〜77kg

体脂肪率16〜18%

このレベルまで到達できれば、

・ウエストの大幅な減少

・お腹周りの脂肪減少

・腹筋上部のライン出現

が期待できます。

そしてその後も継続し、体脂肪率12〜15%を目指すことで、より明瞭な腹筋が見えてきます。

■ 腹筋を見せるために本当に必要なこと

重要なのは特別なサプリメントや裏ワザではありません。

① 十分なタンパク質摂取

② 適度なカロリー赤字

③ 継続的な筋トレ

④ 適度な有酸素運動

⑤ 7〜8時間の睡眠

⑥ 日常活動量の確保

これらを地道に積み重ねることが、体脂肪を減らして腹筋を見せるための最も確実な方法です。

遠回りに見えるかもしれませんが、現在の研究でも、この基本を大きく上回る脂肪減少法は確認されていません。継続こそが、腹筋を見せるための最大の近道です。