筋トレの効果を引き出す食事|筋肉を育て、体脂肪を減らす栄養の基本

千葉県木更津市でパーソナルトレーニングジム「小濱トレーニングジム」を運営している、パーソナルトレーナーの小濱裕司です。

筋肉を増やしたい、体脂肪を減らしたい、疲れにくい体をつくりたい。パーソナルトレーニングで目指す変化を支えるためには、毎日の食事も大切です。

体づくりの食事で意識したいのは、目的に合った量を食べ、必要な栄養を確保し、続けられる方法に整えること。筋トレで体に刺激を与え、その後の回復を食事と休養で支えていきます。

① 減量中も、トレーニングに必要な栄養を確保しましょう。 体重を落とすときの基本は、一定期間を通して摂取エネルギーを消費エネルギーより少なくすることです。ただし、食事を大幅に減らせば、必要な栄養まで不足することがあります。

そこで、食事量を調整しながら筋トレを続け、たんぱく質も確保します。体重の減少だけを追いかけず、筋力や体調を保ちながら体脂肪を減らすことを目指しましょう。日本人の食事摂取基準(2025年版)⁠、ISSNのたんぱく質に関する声明

例えば、食事を見直す際には、次のような点から確認できます。

  • 甘い飲み物を、毎日の習慣で飲んでいないか。
  • 間食は、量を決めずに袋から食べ続けていないか。
  • 調理油やドレッシングは、どのくらい使っているか。
  • 食事を抜いた反動で、次の食事が多くなっていないか。

筋量や競技力を高めたい方では、食事を増やす必要がある場合もあります。目標と運動量によって、適切な調整は変わります。

② たんぱく質は、1日の合計量と毎食の主菜を確認します。 たんぱく質は消化されてアミノ酸などになり、筋肉をはじめとする体の組織の材料として使われます。

健康な成人が筋トレを行う場合、1日の摂取量は体重1kgあたり1.4〜2.0gが実用的な目安です。例えば、体重60kgなら84〜120g、70kgなら98〜140gになります。ISSNの声明

この数字は、肉や魚そのものの重さではありません。食品表示の「たんぱく質」の量を合計したものです。年齢、体格、運動量、健康状態によって調整し、腎疾患などで食事療法を受けている方は医療者の指示を優先してください。

食事では、魚・肉・卵・納豆・豆腐・乳製品などを組み合わせます。朝食の主菜が少ない方なら、卵や納豆を一品加えることから始められます。

植物性中心の食事でも、必要なたんぱく質や必須アミノ酸を確保すれば、筋トレによる筋肉づくりを支えられます。ただし、食品によって含まれる量やアミノ酸の構成は異なります。植物性中心の食事と雑食を比較した研究

プロテインは、食事だけでは足りない分を補う選択肢です。まず普段の食事を確認し、そのうえで必要な量を考えましょう。

③ ご飯などの糖質は、運動量に合わせて取り入れます。 糖質は、筋トレやランニングなどで使われる重要なエネルギー源です。特に練習量が多い方は、たんぱく質と一緒に、総エネルギーと糖質の確保も考える必要があります。国立スポーツ科学センターのスポーツ栄養情報

白米、パン、麺、いも、果物など、選択肢はさまざまです。私自身、減量中は白米が合っていると感じています。ただし、これは私の食べやすさや続けやすさの話で、全員に白米が最適という意味ではありません。

GIは、一定量の糖質を摂った後の血糖の上がり方を比較する指標です。食品の「太りやすさ」を直接表す数字ではなく、実際に食べる量も影響します。シドニー大学のGI・GL解説

玄米やオートミールが食べやすい方は活用できますし、白米を主食にして主菜や副菜を組み合わせる方法もあります。主食の種類、食べる量、運動時の調子、続けやすさを合わせて考えることが大切です。

④ 満足感を保ちながら、食事のカロリーを調整します。 野菜、きのこ、果物など、水分の多い食品は、同じ重さあたりのエネルギーが比較的少ないものが多くあります。この特徴を、減量中の食事づくりに活かせます。

例えば、揚げ物の一部を野菜料理に替える、菓子類の代わりに果物を選ぶ、味付けを控えた具だくさんの汁物を取り入れる、といった工夫です。

ただし、今までの食事に追加するだけでは、総摂取量が減るとは限りません。また、ナッツや植物油のように、植物性でもエネルギーが多い食品があります。食品の栄養面の良さと、食べる量は分けて考えましょう。

少食の方や練習量が多い方は、野菜や汁物でお腹がいっぱいになり、主食や主菜が入らなくならないようにします。減量に使える工夫が、すべての方に適しているわけではありません。

⑤ 脂質・ビタミン・ミネラルも、体づくりを支えています。 脂質はエネルギー源になり、細胞膜の構成や脂溶性ビタミンの吸収にも関わります。魚、ナッツ、植物油なども、量を調整しながら食事に取り入れられます。

ビタミンやミネラルは、エネルギー代謝、骨の健康、酸素の運搬など、さまざまな働きに関わっています。必要量は栄養素ごとに異なり、多く摂るほど効果が高まるとは限りません。日本人の食事摂取基準(2025年版)

食事では、野菜や果物だけに偏らず、魚、肉、卵、豆類、乳製品なども組み合わせましょう。食品を除く必要がある場合は、別の食品で何を補うかまで考えます。

疲労が続くときも、自己判断で鉄やビタミンのサプリメントを増やす前に、食事量や睡眠を振り返ることが先です。症状が続く場合は医療機関で原因を確認し、不足が認められた栄養素は適切に補います。

⑥ 食品や食事時刻のルールは、自分の条件に合わせます。 小麦や乳製品を、体づくりのために全員が避ける必要はありません。食物アレルギー、セリアック病、乳糖を十分に消化できないことによる症状などがある場合は、それぞれの状態に合わせた対応が必要です。特定の疾患がない方に、減量目的でグルテン除去を一律に勧める根拠は十分ではありません。米国NIDDKの解説

仕事帰りにトレーニングする方は、「20時を過ぎた」という理由だけで夕食を抜かず、1日の必要量と睡眠・胃腸の状態を合わせて考えましょう。夕食が遅くなる日は、食事を分けたり、一度に食べる量や脂質を調整したりする方法があります。

運動前の食事も、食べる量や時間によって胃もたれなどが起きることがあります。食べたものと運動中の調子を記録し、自分が動きやすい組み合わせを探していきます。

⑦ 毎日の食事は、主食・主菜・副菜から組み立てます。 難しい献立を作ろうとせず、まずは次の形を参考にしてください。

  • 朝食: ご飯+納豆や卵+野菜の一品。
  • 昼食: ご飯+魚や肉の主菜+副菜。
  • 夕食: 運動量に合わせた主食+主菜+野菜料理。
  • 必要に応じた補食: 果物、乳製品、豆乳、おにぎりなど。

これは組み合わせの例で、食べる量は一人ひとり異なります。外食でも定食の形を参考にし、コンビニなら主食・主菜・副菜にあたる食品を選ぶと考えやすくなります。

食物繊維の多い食品を急に増やすと、お腹の張りなどが出る場合もあります。体に良さそうという理由だけで無理に増やさず、食べた後の調子も確認しましょう。

⑧ 食事の成果は、体重とトレーニングの両方で確認します。 数日間、食事の写真を撮り、飲み物や間食も残してみてください。その記録から、改善する点を一つか二つ選びます。

例えば、「朝食に主菜を加える」「甘い飲料の一部を無糖に替える」「長い練習の日に補食を準備する」といった行動です。

体重は、できる範囲で同じ条件で測り、数週間の傾向を見ます。水分や便通などでも変わるため、1日の増減をそのまま脂肪の増減と捉えないことも大切です。

合わせて、扱う重量や回数、疲労の残り方、空腹感、睡眠も確認します。減量中に体重が落ちていても、力が出ない状態が続くなら、食事量やトレーニング量、休養を見直すきっかけになります。

健康情報を見るときも、「誰を対象に、何と比べて、どのような結果が出たのか」を意識してみてください。体験談や一つの研究だけで、自分にも同じ効果があるとは判断できません。研究結果の確かさを評価するCochraneの解説

小濱トレーニングジムでは、目標に向かって筋力を伸ばし、動ける体をつくることを大切にしています。次の食事で、主菜を一品足すのか、間食の量を整えるのか。自分の目標に合う変更を一つ選び、実践してみてください。