骨と関節の仕組みを生かす、一人ひとりに合った筋トレ

千葉県木更津市にあるパーソナルトレーニングジム「小濱トレーニングジム」の代表、パーソナルトレーナーの小濱裕司です。

  • 筋肉を増やしたい
  • 扱える重量を伸ばしたい
  • スポーツで力を発揮したい

こうした目標に向かううえで、筋肉とともに理解しておきたいのが、骨と関節の働きです。

身体の構造を知ることは、フォームや種目を選ぶ手がかりになります。ただし、知識をそのまま全員に当てはめることはできません。

運動経験や動きやすい範囲、過去のけが、現在の体調を確認しながら、その人に合う方法を考えることが大切です。

【1】🦴 骨も、運動や栄養の影響を受ける生きた組織です

骨は身体を支え、内臓を保護し、筋肉の力を受けて動きを生み出します。

カルシウムなどを蓄える役割もあり、内部では古い組織の吸収と新しい組織の形成が続いています。

筋力トレーニングや体重を支える運動は、骨に機械的な負荷を与え、骨の健康を支える取り組みになります。

さらに、バランスを養う運動は、転倒を防ぐための取り組みとして役立ちます。[1]

大切なのは、現在の能力に合った負荷から始め、身体の反応を確認しながら段階的に進めることです。

骨粗鬆症や骨折歴がある方は、医療機関で確認した状態や運動上の注意点を踏まえて内容を調整します。

【2】🔍 関節の仕組みから、フォームを考えます

関節の動きと安定性には、骨の形状に加え、軟骨、関節包、靱帯、筋肉、腱などが関わっています。

肩、肘、股関節、膝では構造が異なり、動きやすい方向も同じではありません。

例えば、膝には曲げ伸ばしに伴う生理的な回旋や滑りがあります。

肩では、上腕骨に加えて肩甲骨や鎖骨の動きも関係します。腱板も、腕を回すだけでなく、肩関節を安定させる働きを担っています。[2]

こうした特徴を理解したうえで、目的の動作を無理なく行えるか、負荷を適切に扱えているかを確認します。

可動域の大きさだけを追い求めず、その範囲で動きをコントロールできることも重視します。

【3】🏋️ スクワットは、全体の動作を確認します

スクワットでは、次のような条件を調整できます。

  • 足幅
  • つま先の向き
  • しゃがむ深さ
  • 重さの持ち方

指導では足部だけに注目せず、足関節や股関節、体幹を含めた動作を確認します。

膝全体が前へ動くことと、膝関節の内部で脛骨が大腿骨に対して前へずれることは異なります。

「膝が前に出た」という見た目だけで、靱帯への負担やけがの危険性を判断することはできません。

そこで、足幅や深さを変えたときに動きやすさがどう変わるかを確認し、必要に応じて支持物を使う方法や別の種目も選択します。

筋力向上や筋肥大などの目的に合わせて、継続して取り組める条件を探していきます。

【4】💪 ベンチプレスも、身体の状態に合わせて調整します

ベンチプレスなどの上半身種目では、次の点を確認します。

  • 握り幅
  • 肘の軌道
  • 可動域
  • 使用重量

違和感がある場合は、負荷や動作範囲を調整し、その反応を見ながら進めます。

痛みが続く場合には、医療機関での評価も踏まえて運動内容を考えます。

【5】✅ 身体の変化は、確認できたことを大切にします

ストレッチ後に腕が上げやすくなったり、しゃがみやすくなったりすることがあります。

ただし、その変化だけで「骨の位置が戻った」「靱帯が伸びた」と説明することはできません。

可動域の改善には、伸ばされる感覚への許容度の変化なども関わります。[3]

動きやすさが変わったときは、その変化を確かめ、必要な運動や負荷の調整につなげます。

姿勢や左右差についても、見た目だけで痛みの原因を決めつけず、本人の症状や動作、運動後の反応と合わせて考えることが大切です。

【6】🎯 一人ひとりの目標に合わせて進めます

指導では、扱える重量や回数だけでなく、動作の安定性、使える可動域、日常生活や競技での変化にも目を向けます。

筋肥大を目指す方、競技力を高めたい方、健康のために続けたい方では、優先する内容も異なります。

解剖学の知識を土台に、一人ひとりの目標と身体の状態を結びつける。

適切な負荷を積み重ねながら、長くトレーニングを続けられる身体づくりを目指していきます。

📚 参考資料

[1]NIAMS:骨の健康と運動⁠

[2]OpenStax:関節の構造と運動⁠

[3]Magnussonら:ストレッチによる柔軟性変化の研究⁠